巨人・石川達也の腕の振りの秘密はバレーボールにある?! 鋭い〝オチ〟にやられた。今季から巨人に加入し、ブルペンに欠かせない存在になっている左腕、石川達也投手(27)だ。
春先には先発ローテを担うなど、DeNA時代につかめなかったプロ初勝利を含む5勝3敗、3ホールド、防御率1・41。プロ5年目で自己最多34試合に登板し、直近25試合中23試合で無失点を記録(12日現在)。快進撃だ。
そんな石川と、家族について話す機会があった。5人兄姉の末っ子だが、幼少期から野球の道を歩んだのは自身だけだという。石川家ではバレーボールやバスケットボールが主流で、両親と三女の姉がやっていたバレーボールが身近だった。「母がママさんバレーをやっていて、学生時代によくついていっていました」。石川は中学、そして名門・横浜高で野球に打ち込んでいた時代にも時折、母のチームの練習に参加していた。
阿部慎之助監督と談笑する石川達也。指揮官の笑顔が信頼の証し横浜高での3年間、バレーボール部の顧問がクラスの担任だったという縁もある。バレーボール対決となったクラス対抗の球技大会は石川の見せ場だった。1年生時には、バレーボール部が多く在籍していたクラスを相手に、バレーボール部員不在のクラスで勝利したそうだ。担任の先生から「バレー部に来い!」と誘われたというのだから、大活躍だったのは推して知るべし。
マウンドに立った石川が打者を翻弄する鉄壁のコンビネーションは、低めに伸びる直球と、直球と見間違える「魔球」チェンジアップ。それを可能にする鋭い腕の振りの原点が、バレーボールの豪快なスパイクだったということか――。
「でも僕、バレーは右手なので…」
都合のいい解釈で取材を締めようとしていた記者は、チェンジアップにタイミングをずらされた打者のようにズッコケた。石川はボールを投げる手だけが左で、打つのも、箸を持つのも右手だった。
投手としての原点を探る狙いは〝空振り〟に終わったが、好調な左腕の意外な特技を、楽しい思い出話とともに聞かせてもらった。(谷川直之)