サヨナラ打を放ちヒーローのロッテ・西川史礁(撮影・田村亮介) (パ・リーグ、ロッテ2x-1日本ハム=延長十二回、7回戦、ロッテ4勝3敗、18日、ZOZOマリン)天国も地獄も味わったドラ1が大仕事をやってのけた! ロッテのドラフト1位ルーキー・西川史礁外野手(22)=青学大=は18日、日本ハム7回戦(ZOZOマリン)で、1-1の延長十二回1死一、二塁から代打で登場。中越えへのサヨナラ二塁打を放ち、2-1の勝利に導いた。
初球から振ると腹をくくっていた。1-1の延長十二回1死一、二塁。代打で出た西川は、山本拓のカットボールを思い切りスイング。打球は前進守備の中堅手の頭上を越え、フェンス手前で弾んだ。
新人が延長十二回以降に代打でサヨナラ打を放ったのは、1992年の広島・町田公二郎以来33年ぶり。本拠地では初のお立ち台に上がり「これまでチャンスをつぶしてばかり。この一打席に懸ける思いは本当に強かった」と振り返った。
青学大時代に大学日本代表の4番を務めた主軸候補は、開幕からジェットコースターのような1カ月半を過ごした。開幕スタメンを勝ち取り、その勢いのまま5試合連続安打をマークするも、一転不調に陥り、4月12日に出場選手登録を抹消された。それでもファームでは打率4割超と打ちまくり、同29日に再昇格。直後は安打が続けて出たが「そこからうまくいかないのが1軍と2軍の違い」と5月4日以降、17打席安打なしと再びトンネルに入った。
暗中模索の日々。試合が雨天中止になった17日には「結果が出ないのは苦しい。今は積極的な自分のスタイルを崩して、打ち取られるのだけはやめようと思っています」と苦しい胸の内を明かした。ただ、この日は初球を打ち、持ち味の積極性に原点回帰。チームに勝利をもたらした。
ベンチには佐藤や山口ら、西川より経験に勝る手札は残っていた。西川に託した吉井監督は「攻める気持ちは一番、彼が強いかなと。ああいうところは引いちゃうと絶対やられる。前へっていう気持ちが一番強い選手」と力説した。勝ったとはいえチームは最下位で、借金9。今はただ、前へ進むのみだ。(片岡将)