7日の阪神戦で1回に犠打を決める巨人のトレイ・キャベッジ 主砲・岡本和真内野手の戦線離脱で、ピンチの巨人。阿部慎之助監督は「いるメンバーで何とかやるしかない」と語るが、鍵となるのがトレイ・キャベッジとエリエ・ヘルナンデスの両外国人外野手だろう。
改めてキャベッジがいいなと思ったのは岡本離脱直後、7日の阪神戦の一回だった。この試合で「2番」に起用されたキャベッジは、無死一塁で打席に立つといきなり初球を投前にバント。結果は犠打となって得点圏に走者を送り、若林楽人外野手の2ランで巨人は先制することになった。
このバント、もちろんサインではない。「岡本が離脱していることや、さまざまなチームの状況を考えて本人が選択したプレーだったと思います」と言うのは村田善則総合コーチだった。岡本の離脱という緊急事態で、この試合前まで本拠地での対阪神連敗は5まで伸びていた。しかも先発は開幕無失点記録を作っていた山崎伊織投手である。
どう先手を取るかが大事なゲームであり、そこを自分で考えて最低でも走者を進め、あわよくば自分も生きようというセーフティーバントというアイデアを選択したのだ。岡本離脱でもあえて2番においたベンチの思いは、基本的には攻撃的2番であわよくば長打をというものだったかもしれない。しかしただ漫然とプレーするのではなく、どういうプレーが必要なのか考えた結果のバントという選択は、この選手の考える力、チームへの献身性をあまりなく示すものだった。
一方のヘルナンデスだ。去年の来日時の面影はなく、守備でのミスも出ている。決して手を抜いているとは思わないが、昨年の来日時に比べるとどこか必死さが伝わってこないプレーが目立つのが気になるところだ。
力があることは昨年の活躍が証明している。ただ2年目で相手が研究してきている以上、それを上回る対応、変化を考えなければ結果は残せないはずである。本人も懸命にきっかけを求めているはずだが、キャベッジとともにヘルナンデスの復調がなければ、岡本欠場の巨人は苦しい打線編成とならざるを得ないだろう。(スポーツジャーナリスト)