三木谷浩史オーナー、石井一久GМらが見守る中でピッチングを披露する楽天・辰己涼介(撮影・中井誠) 楽天・辰己涼介外野手(28)が7日、沖縄・金武キャンプでブルペンに入って〝試投〟し、今キャンプでは投手陣を含めて最速となる152キロを計測。視察した三木谷浩史オーナー(59)を「スピードは想像以上にすごい。明日は(新聞の)1面ですかね」と仰天させた。シーズン中は外野手に専念するが、緊急登板への可能性は残した。
昼下がりのブルペンに衝撃が走った。岸の背番号11のユニホームを身にまとった辰己が現れ、いきなり投球を始めた。
「楽しかったです。せっかく、いろいろな方が見てくださっていたので、豪速球を披露したいなと思っていた」
捕手を座らせ、投じた5球目。右打者を想定して外角低めに投げ込んだ速球は、なんと152キロを計測した。気温13度、寒風ふきすさぶ中、楽天の投手陣を含めても今キャンプ最速。計7球を投げてマウンドを去った。
三木谷オーナー、森井球団社長、石井GM、チームメートでは太田、安田ら多くの関係者が詰めかけ、異様な雰囲気に包まれた。同オーナーの好意により、普段は関係者以外立ち入り禁止のエリアが開放され、ファンはブルペンの最前列で〝辰己劇場〟を満喫した。
辰己は1月24日の契約更改時に二刀流挑戦を熱望。この日、同オーナーから「関西弁でいう、やってみなはれの精神でいいのでは」と背中を押されて実現した。ボールを受けた伊志嶺ブルペン捕手は「予想以上に球が強くて驚いた」と目を丸くし、同オーナーも「明日は(新聞の)1面ですかね」と仰天した。
投球練習は〝二刀流トライアウト〟と位置づけされて行われ、石井GMは「残念ながら不合格です。投げてみたら〝4球肩〟だったので、1イニングもつか不安。オーナーは『二刀流の契約をしたらどうか』と言っていたが、時期尚早です」と説明。辰己の夢は破れた。
それでも剛球派をアピール。序盤で大差をつけられ投手温存が必要な試合や、総力戦で残された投手が少なくなった場合などに緊急登板する可能性は残された。4年連続でゴールデングラブ賞を受賞した外野の名手は「球速はもっと伸びる。将来的には打者と対戦してみたい」と熱望。寒い南国でホットな話題を振りまいた。(広岡浩二)