強い日差しの下、鳴尾浜のグラウンドで体を動かし、なびく髪からは大粒の汗が滴り落ちる。阪神・浜地真澄投手(26)は7月14日に1軍選手登録を抹消され、ここまでの約1カ月間は2軍生活を送っている。
「自分ができることは自分の技術を上げることだったりだと思う。いまは自分がやれることだけに注力している感じですね」
ここ数年、救援陣の輪に身を置いてきたなか、今季でいえば同じ右腕では、勝ちパターンの中にゲラがいて、石井も結果を残し続けており、加えて漆原に岡留なども出番を与えられるなど、競争は激しい。さらに9月戦線が迫り、残り試合も少なくなってきた。ただ、その中で昇格の声がかかる日を待ちながらも、「呼ばれたときに培ったものがちゃんと出せるように(したい)。目の前だけにならないように、と思っています」。長期的な視野で成長することも目指しながら、前を向いて取り組んでいる。
2軍降格後はファーム戦で8試合に登板し、計9回を投げて2失点の防御率2・00。直球の質や変化球の精度、制球面など「とにかく総合的なレベルアップを」と腕に磨きをかけ続ける日々だ。登板を重ねる中では手応えもつかんでおり、「何をしてどうこう、というよりは『こうしたらよくなったよね』とか、(感覚が)いいときが続くときは、よくなった理由も自分の中では説明ができる。それはすごくいいこと」。感覚的な話になるとはいうが、状態を良化させるために踏むべきプロセスが理解できていることは、さらなるレベルアップを目指すうえでも大きな要素だ。
「上(1軍)で戦わないと意味がない。しっかりとやれることをやろうと思っています」
20日のヤクルト戦(京セラ)では同学年同期の才木が自身初の2桁勝利を達成し、刺激ももらった。己と向き合って日々を過ごした先で、浜地が流した汗の輝きは人目に触れる。(須藤佳裕)
■浜地 真澄(はまち・ますみ)1998(平成10)年5月25日生まれ、26歳。福岡県出身。元岡小1年で投手として野球を始め、元岡中から福岡大大濠高へ。1年秋からベンチ入り。3年春の九州大会で優勝も夏の福岡大会は初戦敗退。甲子園出場なし。2017年D4位で阪神に入団し、19年4月4日の巨人戦(東京ドーム)でプロ初登板初先発。今季1軍では17試合登板で0勝0敗、防御率1・33。185センチ、88キロ。右投げ右打ち。背番号「36」