選手たちが練習するなか、甲子園上空にハロ現象ができた 虎番サブキャップの原田遼太郎は驚いた。甲子園球場の空を見上げると、太陽の周りを虹のような光の輪が囲んでいる。なんだ、この不思議な現象は。カメラマンも一斉にシャッターを押し始めた。
阪神の練習が始まってすぐの午前11時半くらいのこと。この光の輪は「ハロ」や「日暈(ひがさ)」というそうだ。太陽の光が、雲の中に含まれる氷の粒に当たって屈折することで起きる現象なので、天気が悪くなる前触れらしいのだが、原田の思いは違った。
「すごく神々しい光景だったので、タイガースにとって吉兆だと思いたいです」
そのタイガースを率いる岡田監督はというと、調子が上がらない森下に自ら熱血打撃指導を施していた。
「監督はハロ現象には気づかなかったんじゃないですか。それくらい、熱心に指導されていました」
原田もうなった。約3週間にわたって行われたセ・パ交流戦が終わったばかり。リーグ戦再開までの2日間を利用して、虎将は大山とゲラの1軍再昇格を決め、森下を指導してと、準備を怠らない。頭の中は野球のことで埋め尽くされている…はずなのだ。
そんな6月19日は「ベースボール記念日」だった。1846年のこの日に米ニュージャージー州ホーボーケンのエリシアン球場でニッカーボッカー・クラブ対ニューヨーク・ナインの試合が行われたのが、公式記録に残る最初のベースボールの試合なのだそうだ。日本では幕末の弘化3年。遠山の金さんが南町奉行だった頃で、黒船来航の7年前だ。