レッドソックスと正式契約した吉田正尚、右は代理人のボラス氏 先日、オリックスからポスティングシステムを利用し、レッドソックス移籍が決まった吉田正尚外野手(29)の入団会見が米国で行われた。白い歯を見せながら会見場に座る大砲の姿を、誇らしく思った。
今季は119試合に出場し、打率・335、21本塁打、88打点。新型コロナウイルスの感染などによる戦列離脱もありながら、主砲としてチームをリーグ連覇、26年ぶりの日本一に導いた。そんな吉田正は2019年から公式戦での本塁打1本につき、10万円とファンからの募金を合わせて寄付金とし、認定NPO法人「国境なき子どもたち」を通じて開発途上国で貧困に苦しむ子どもたちへ寄贈してきた。
入団当初からそういう活動を考えていた大砲は、その豪快なひと振りで多くの子供たちを笑顔にしてきた。メジャーリーガーとなった来季以降も、その気持ち、姿勢に変わりはない。
「どういう感じで寄付や額も含め、少し話し合っていければ。モチベーションの一つにもなっていたので」
メジャーリーグには、社会貢献などで功績を上げた選手に贈られるロベルト・クレメンテ賞が存在する。吉田正は「活動だけでは取れない賞。実績とその2つがないといけない一番の賞」と分析。もちろん、そういった賞の受賞が目的で慈善活動を行うわけではないが「日本人の選手は取ったことないですよね。社会貢献活動は世界でやっていますので、そういうのは引き続き、モチベーションの一つとして」と力を込めた。
自身が寄付をした開発途上国にも「一度、(現地に)行けたら。そういう機会ができたらいい。来年以降、本当に行きたい」と状況や情勢を見て、訪問する考えだという。
取材時には時折、照れくさそうに「へっへっへ」と白い歯を見せて笑う姿が印象的だった吉田正尚。戦いの舞台が変わっても、常にベストを尽くすという信念は不変。メジャーリーグでどんな活躍を見せてくれるのか。来年以降もそのバットで、世界中の子どもたちを笑顔にしてくれるはずだ。(西垣戸理大)