球団施設内にはサンスポが作成した〝選挙ポスター〟が貼られた いや~、おもしろかった。ファン感謝デー。コロナ禍でオンライン形式だったけど、新主将を選手間投票で決めるとは矢野阪神恐れ入りました。
新主将は坂本。いいじゃないか。マジメなキャラのように見えるけど、関西人らしく、メチャクチャ面白がりのタイプ。編集局の席で虎テレでチェックしていた虎番の菊地峻太朗は「坂本さんはすごく気配りができるし、周りの人に好かれています。虎メダルを作ったり、ユーモアもあります」と支持。菊地は神奈川に住んでいた小学6年生のとき、少年野球チーム「下田レインボー」で主将を務めたという。おお、すごいじゃないか、というと「実は当時の主将が受験勉強で休部してしまって…。しかも、シーズン途中からだったので、試合の先攻後攻を決めるジャンケンとかをしたぐらいなんです」と。菊地の場合は消去法で選ばれたのかもしれないけど、坂本は正真正銘の選手間での当選。立候補もせずに、推薦だけで大山、近本を破ったのだから、素晴らしい。
選手会長と主将は仕事が全然違う。駆け出しの頃、当時のキャップから「選手会長の赤星に、この負けた試合をどう思っているのか聞いてこい」と言われたことがあった。赤星さんに「選手会長として、どう思われていますか?」と聞くと「あのね、僕は主将じゃないからねぇ。選手会長だからっていう前提では答えにくいんだよね」と丁寧に役割の違いを教えてくれたことがあった。日本野球機構(NPB)との労使交渉など事務的な仕事をするのが選手会長。試合に向けて士気を高めるなど、グラウンドでの仕事が主将。虎番でいえば長友孝輔キャップが選手会長にあたる。では今の虎番の主将は誰⁉
おい、菊地よ、虎番内で主将投票をしようや。
「えっ、やめてくださいよ」
虎ソナ班の悪魔のささやきに、ブルブルと首を振っていた。選手会長の長友を除くとする。候補者はサブキャップの新里公章、ベテラン編集委員の三木建次、原田遼太郎、織原祥平、菊地の5人。あまりの少人数のため、決選投票はしない。立候補してもらってもいい。誰に投票したのかは言わない(書くけど)。
菊地はしばらく考えたのちに「三木さんです」と答えた。甲子園にいた原田に電話してみても「そりゃ、絶対に三木さんです。われわれ、兵隊たちをまとめてくださっていますから」という。
次々とビヤ樽三木に票が入っていく。あわてると、マスクをしたまま缶コーヒーを飲んでしまってマスクが茶色になってしまうようなタイプなのに…。信じられないが、すぐに当選確実だ。
「こんなにうれしいことはない。若い子に慕われるというのは本当にうれしい」
主将に決定したビヤ樽はモーレツに感動していた。
「僕のくだらない質問に対して、阪神の選手も心の中で『なんや、このオジサン』と思っているかもしれない。それでも一生懸命に答えてくれている。年齢を重ねてきたら、そういうのがすごく身に染みるんや」
涙腺が決壊しそうだ。泣くな、57歳。必ず見てくれている人がいる。頑張っていれば、いいこともある。
そういえば、菊地がこんなことも言っていた。
「三木さんが主将だと、周りが一生懸命やらないと、チームが崩壊してしまいそうなので、みんなが頑張るためには最適かと思うんです」
主将というのがどんな人であれ、組織が機能すれば大成功。読者の皆さん、来季の虎もサンスポも期待してくださいね。