阪神ドラフト7・中川勇斗=京都国際高校(撮影・宮沢宗士郎) 希望に満ちあふれ、夢の扉を開いた青年に虎の希望を見た。阪神からドラフト7位で指名された京都国際高の中川勇斗捕手(18)が指名あいさつを受け、高らかに宣言した。
「プロ生活を長く続けられる選手になりたい。けがを少なく、将来的にはキャプテンであったり、そういう選手になりたいです」
高校通算18本塁打を放ち、今夏の甲子園大会では2本のアーチを架けたパンチ力が魅力だ。二塁への送球は1・8秒の強肩、50メートルは6・2秒と足も速い。走攻守すべてでバランスのとれた高卒捕手。ただ、球団が評価したのは技術面に加えて、その類まれなる統率力だった。
「『リーダーシップ』というところが評価されていました。プロの世界でも大事だなと思った」
捕手という特殊なポジションで、特に大切となる味方を引っ張る力が、この男にはある。実際に、同じ高卒で同期入団となるD1位の森木(高知高)とはすでに連絡を取り合う仲。右腕の投球スタイルは動画でチェック済みだ。「真っすぐのキレやスピードがずば抜けてすごい。どんな球なのか想像して、早く捕ってみたいと思いました」。プレーで引っ張る選手になりたいと語るように、入団前から準備は怠らない。女房役として、将来黄金バッテリーを組むであろう森木と信頼関係を築き上げている。
現在、チームの捕手は梅野を筆頭に坂本、原口、長坂に片山と続く。大卒で今季から入団した栄枝、さらに高卒2年目の藤田と、戦力&育成の面では各年代でバランスよく捕手が配置されている。そこに割って入るであろう新たな存在は、
虎の未来、そして競争の意味合いを考えても大きな力となるはずだ。担当の渡辺スカウトも中川について「守備だけでなく打撃、走塁も平均以上にできる。時間はかかると思うがまだまだ伸びる可能性は持っている」と大きな期待をよせている。
中川は「守備だったら盗塁阻止率で古田(敦也)さんがすごい記録を持っているのでそれを超えたい。打撃は首位打者、盗塁は20を目指していきたい」と具体的な目標を掲げた。チーム編成を語る上で欠かせない捕手というポジション。新たに加わる若き力が、虎の黄金期を近づけていく。(原田遼太郎)