陸上・日本室内選手権第1日(17日、大阪城ホール)男子60メートル障害は21歳の泉谷駿介(順大)が予選と決勝で室内日本記録を連発し、7秒50で制した。110メートル障害で昨年の日本選手権を制した金井大旺(25)=ミズノ=は7秒60で3位。女子60メートル障害は青木益未(26)=七十七銀行=が予選と決勝で自身の室内日本記録を塗り替え、8秒05で頂点に立った。
期待の21歳が東京五輪イヤーの初陣を飾った。近年レベルが高まっている日本の男子障害。終盤に混戦から抜け出したのは泉谷だ。
「周りが調整してきてないのもあるかもしれないけど、その中でも勝てたのはよかった」
予選で室内日本記録の7秒61を更新する7秒56をマーク。決勝でさらに塗り替える7秒50をたたき出し、従来の記録を持っていた金井らを破った。昨季は8歩で1台目を跳んでいたが、今大会では7歩に。地面からの反発を推進力につなげられているという。
走り幅跳びと三段跳びでも可能性を秘める。故障が続くもろさもあったが、臀部(でんぶ)や太もも裏を地道に強化し、スプリントの力が伸びてきた。「五輪が開催されるならハードル一本に絞る。決勝に残りたい」。その名を広める1年が幕を開けた。(鈴木智紘)