「第40回大阪国際女子マラソン」(サンケイスポーツなど主催、奥村組協賛)を2時間21分11秒の大会新記録で優勝した一山麻緒(23)=ワコール=が1日、大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪で一夜明け会見を行った。目標に掲げた日本記録(2時間19分12秒)には届かなかったが、高速レースの経験を東京五輪に生かすことを誓い、記録への再挑戦にも意欲を見せた。
悔しいだけでは終わらせない。大会新記録で初優勝した一山は一夜明け、日本記録を逃して悔し涙を流したレース直後と変わらぬ気持ちを吐露。この経験を東京五輪へつなげることを誓った。
「悔しい結果だったと今日も感じてはいるんですが、これからもっとこうしていこうとか、そういうのを見つけて、また今後につなげていきたいと思っています」
大会初となった男子のペースメーカーを追い、24キロ付近まで1キロ3分17~18秒の日本記録ペースを体感した。東京五輪では記録ではなく勝つことが求められるが、スピードのあるアフリカ勢と戦う上では何よりの収穫となった。「昨日みたいな速いペースを経験できたのは、いい刺激になった」とうなずいた。
◆日本記録更新に再挑戦
日本記録再挑戦の意欲を問われると「はい」と迷いなく返答。今大会は約1カ月前にへんとう炎で5日間の完全休養。重要な強化ポイントをこなせなかったことが、25キロ付近からのペースダウンにつながった。
2004年アテネ五輪金メダリストの野口みずきが05年にマークした2時間19分12秒は「そう簡単には走れてしまわない」と高い壁を感じたが「メニューを完璧にやることができたら、またチャンスはあると思う」と自信ものぞかせた。