陸上・大阪国際女子マラソン(31日、大阪・長居公園内周回コース)東京五輪代表の前田穂南(24)=天満屋=は、自己ベストを更新する2時間23分30秒で2位だった。14キロ付近まで日本記録ペースに食らいつき、「スピード強化」の成果を発揮した。同代表の一山麻緒(23)=ワコール=が2時間21分11秒の大会新記録で初優勝した。今大会は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、無観客で開催。公園内を約15周する周回コースで行われた。
最後まで粘り抜いた。無観客の周回コースに自身の足音が響く我慢のレース。14キロ手前で遠のくライバルの背中を見つめながら、前田は必死に足を動かした。自己記録を18秒更新する2時間23分30秒の2位。大きく崩れない強さを示し、表情を変えずにゴールした。
「自己ベストをギリギリ出せたのはよかった。途中で落ちてしまったけれど、前半は日本記録ペースで押していき、いい経験になった」
昨年末に左ふくらはぎを負傷。思い通りの練習を積めなかったが、果敢に日本記録にチャレンジした。東京五輪代表の一山とともに、14キロ地点まで日本記録相当の1キロ3分18秒ペースで刻んだ。