2021.1.30 17:05

ペースメーカー川内「みんなの夢をかなえたい」日本記録更新アシスト決意 31日大阪国際女子マラソン

ペースメーカー川内「みんなの夢をかなえたい」日本記録更新アシスト決意 31日大阪国際女子マラソン

長居公園の周回コースを試走する川内優輝=29日午後、長居公園(撮影・宮沢宗士郎)

長居公園の周回コースを試走する川内優輝=29日午後、長居公園(撮影・宮沢宗士郎)【拡大】

 東京五輪代表の前田穂南(24)=天満屋=と一山麻緒(23)=ワコール=が直接対決する「第40回大阪国際女子マラソン」(サンケイスポーツなど主催、奥村組協賛)は31日号砲。大会史上初の男子ペースメーカーを務める川内優輝(33)=あいおいニッセイ同和損保=がインタビューに応じ、「なんとかみんなの夢をかなえたい」と、日本記録(2時間19分12秒=野口みずき)更新のアシストへ並々ならぬ決意を示した。

▼コロナ禍でも「明るい話題を」

 --ペースメーカーを引き受けた理由は

 「日本記録に本気で挑戦するという趣旨に賛同したからです。男子は日本記録が更新されない状況が終わった。女子の方がもともと男子より強いといわれて、高橋さん、野口さんと金メダリストが出ていましたが、近年はそういう状況ではなく、野口さんの記録も15年以上残っている。1人のマラソンファンとしても、こういうプロジェクトに参加させていただけることはうれしいです」

 --世界選手権に4度出場している選手が女子のペースメーカー

 「女子の日本記録も男女混合のベルリンマラソンで出たものですし、世界でも記録を狙って男子のペースメーカーをギリギリまでつけるレースはやっています。今回は実績ある選手がそろっている。自分ができなかったこと(日本記録更新)を、たとえ女子のレースでも協力できる。それはうれしいことです。コロナでいろんなことが苦しい中、日本記録更新というストーリーをみんなで目指し、達成したときには日本中で喜びを分かち合って明るい話題を提供できる」

▼「体にたたきこんだ」周回コース用の練習も

 --約2・8キロ×約15周の周回コースは

 「ペースメーカーとしてはリズムが作りやすくなったと思います。普通は向かい風があったり、カーブがあったり、坂ももちろんあって、同じ距離でも引っ張り方が変わる。周回なら1周目で流れがつかめれば、2周目以降も同じような感覚でできますので」

 --普段のレースと練習内容も違ったのでは

 「全然違います。大阪国際女子マラソンのペースメーカーのための練習をしてきました。特に周回コースへの変更が発表されてからは同じ3キロ程度の周回で回ったり。ペースを徹底的に体にたたきこんで、少しでも走りやすいペースメークをする決意が高まっているところです。なんとかみんなの夢をかなえたいと思います」

 --五輪を控えるランナーが日本記録を目指すことの意味は

 「いい記録を持っていることで、五輪本番で怖くないというか自信を持てる。もうひとつは考えたくないのですけど、東京五輪自体が不透明なので。五輪に向かって一生懸命やってきて、記録を残すことも大事。世界中で評価され、もし五輪がなくても記録は残ります。可能性を大幅に広げる。選手の未来のために非常に重要なレースだと思います」

 --川内選手も大会テーマ「超えろ、チームJAPAN」の一員

 「おこがましいけど、そういうつもりです。日本新記録はみんなが楽しみにしている。プロとして、果たさなければいけないと思います」


◆大会出場の妻からもエール

 妻の川内侑子(あいおいニッセイ同和損保)も出場。川内は「日本記録ペースにはついてこられないけど、真剣にやりながら楽しいレースができれば。自分1人が臨むよりも妻がいてくれてよかった」と二人三脚を喜んだ。ペースメーカーを引き受けるかどうかも相談。「日本のためにやってもいいんじゃない」と背中を押された。自己ベストを記録した2013年のソウル国際などで「ペースメーカーの役目はすごく重要だと思った」と実感して臨む。