2021.1.28 08:00

【特別な大阪(3)】“最強市民ランナー”山口遥が仲間の思いを背に駆ける

【特別な大阪(3)】

“最強市民ランナー”山口遥が仲間の思いを背に駆ける

昨年12月、日本選手権女子1万メートルに出場した山口遥。18位だった

昨年12月、日本選手権女子1万メートルに出場した山口遥。18位だった【拡大】

 第40回大阪国際女子マラソン(大阪・長居公園内周回コース=42・195キロ、サンケイスポーツなど主催、奥村組協賛)が31日に開催される。注目選手を紹介する連載の第3回は“最強市民ランナー”山口遥(33)=AC・KITA=が登場する。

 昨年の浪速路で快走した最強の市民ランナーが、再び大阪に挑む。山口は多くの仲間の思いを背負い、スタートラインに立つ。

 「コロナの影響でいろんな大会もなくなって、出られない人ばかりなんですよね。出たくても出られない人ばかりで、その中で自分は出させてもらえる。みんなの分も頑張らなきゃなって、すごく思っています」

 昨年はさまざまな大会が中止となり、多くの市民ランナーは目標とする場を失った。今回の大阪も出場資格がフルマラソンで20分上がった「2時間50分以内」となり、涙をのんだ仲間もいた。そんな中で、周回コースにかえて開催される今大会は特別な意味を持つ。

 コロナ禍でクラブ活動はほとんどなくなり、単独で練習を積んできた。通常なら一年に8回程度フルマラソンを走ってきたが、昨年は3回。午前5時に起きて10キロ、その後家事を終えてから午前中に走るスケジュールは変わらなかったが、マスクを着けて人通りの多い道は避けた。「1人で単独の距離走とかあんまり得意じゃないんですけど、できるペースで1人で」。異例な環境下でも積んできた練習の成果を出す。

 今回は、長く公務員ランナーとして活動してきた川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)とともに走ることに。『女・川内』とも呼ばれたこともあり「私はそのペースにはついていけないと思うんですけど、引っ張ってもらいながらレースできるのはうれしいですね」と笑顔を見せた。

 前回大会は自己ベストの2時間26分35秒で日本勢2番手の7位に食い込んだ。「まだまだ伸びると信じてやっていきたい」。今年もまた周囲を驚かせ、仲間に吉報を届ける。(大石豊佳)

山口 遥(やまぐち・はるか)

 1987(昭和62)年7月7日生まれ、33歳。横浜市出身。新栄高、玉川大では目立った成績はなく、卒業後からランニングクラブ「AC・KITA」に所属。昨年の大阪国際女子マラソンに初めて招待選手として出場すると、自己ベストの2時間26分35秒で日本勢2番手の7位に入賞した。167センチ、49キロ。