2021.1.15 05:03

井上康生監督「危機感」五輪代表・原沢が向が2回戦敗退…“本番”半年前に実戦不足露呈/柔道

井上康生監督「危機感」五輪代表・原沢が向が2回戦敗退…“本番”半年前に実戦不足露呈/柔道

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東京五輪競技ニュース
初戦でウクライナ選手に敗れた男子100キロ超級の原沢(上)。金メダルへの道は険しい (国際柔道連盟提供・共同)

初戦でウクライナ選手に敗れた男子100キロ超級の原沢(上)。金メダルへの道は険しい (国際柔道連盟提供・共同)【拡大】

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 柔道・マスターズ大会最終日(13日、ドーハ)世界ランキング上位者で争う大会。新型コロナウイルスの影響で昨年2月以来の国際大会となった日本勢は男女計9人が出場し、優勝は女子の2階級にとどまった。男子では、東京五輪代表で100キロ超級の原沢久喜(28)=百五銀行=と90キロ級の向翔一郎(24)=ALSOK=がまさかの2回戦敗退。井上康生・男子監督(42)は半年後の五輪へ、強化策の見直しを迫られた。

 開幕まで半年余の東京五輪イヤー初戦で、日本柔道男子は課題が浮き彫りとなった。7階級中、3階級に出場した男子は優勝なし。日本男子の井上監督が総括した。

 「厳しい結果となった。特に東京五輪代表の向と原沢は課題が多く見つかった」

 五輪、世界選手権に次ぐ格式高い今大会で、90キロ級の向と、100キロ超級の原沢は2回戦敗退に終わった。原沢が出場した最重量級を制したのは、五輪2連覇中のテディ・リネール(31)=フランス=だった。連勝が154で止まった昨年2月は一時代の終わりを予感させたが、今大会は体を絞り、高いパフォーマンスを発揮。目の色を変えてきた海外勢に「柔道に対する執念を感じた」と井上監督は警戒を強めた。

 「1年ぶりの試合で敗因の一つは試合勘」と分析。昨秋以降、コロナ禍による実戦不足を補うため、国内合宿では審判をつけて練習試合を重ねたが結果につながらず「環境が許されるなら、一つでも多く実戦を積めるプランニングが必要」と強化策を見直す考えを示した。2月18日開幕のグランドスラム(GS)テルアビブ(イスラエル)をはじめ毎月予定される今後の国際大会に、できる限り出場を模索する。

 今大会に出場した東京五輪代表5人のうち、優勝は女子57キロ級の芳田司(コマツ)だけ。「強い危機感を持ち、前に進んでいきたい」。“ドーハの悲劇”の教訓を、金メダル獲得につなげる。