柔道の世界ランキング上位者で争うマスターズ大会第2日は12日、ドーハで男女各2階級が行われ、橋本壮市は男子73キロ級決勝でまさかの反則負け。持ち前の組み手技術で主導権を握り、先に指導二つを引き出す有利な展開だったが、とっさに放った片手の袖釣り込み腰が右腕の関節を取る危険な行為と判定された。2018年世界選手権決勝で敗れた安昌林への雪辱はならなかった。
ただ、17年世界王者の力がさび付いていないことは十分に示した。優位に立っても守りに入らず、好機とみれば投げを狙う姿勢も変わらない。東京五輪代表争いで大野将平(旭化成)に敗れた後に「五輪で優勝する自信がある」との言葉を残した29歳。今後の活躍に期待を持たせる闘いぶりだった。(共同)