ボディーへのパンチを繰り出すタイソン氏(ロイター)【拡大】
元ボクシング世界ヘビー級王者で1980年代後半に圧倒的強さを誇った54歳のマイク・タイソン(米国)が28日、米ロサンゼルスでヘビー級など世界4階級制覇した51歳のロイ・ジョーンズ(米国)とエキシビションマッチを行い「みんなを楽しませ、満足させた」と納得の表情で語った。
1ラウンド2分の8ラウンドマッチ。2005年の試合を最後に実質引退となっていたタイソンは序盤から手数で上回り、年齢を感じさせない俊敏な動きを見せた。結果は引き分けだったが「8ラウンドまでいけて幸せ」と振り返り、3歳下のジョーンズからは「ボディーへのパンチが効いた」とたたえられた。
前日の計量では相手より5キロ近く重い99・9キロ。この2年で体重を45キロほど落とし、ランニングマシンで走る時間は15分から2時間に増えた。妻の協力を得て食事を菜食中心に切り替えるなどして体を絞り込んだ。「全てが地獄だった」という努力を経てリングに戻り、試合後は「もう一回やろう」と衰えぬ意欲を示した。
米メディアによると、今回の試合のファイトマネー1000万ドル(約10億4000万円)の一部を寄付する。試合は新型コロナウイルスを考慮し、無観客で実施された。(共同)