8回 ジーメル・マグラモ(右)からダウンを奪う中谷潤人=6日、後楽園ホール(代表撮影)【拡大】
世界ボクシング機構(WBO)フライ級王座決定戦12回戦は6日、東京・後楽園ホールで行われ、同級3位の中谷潤人(M・T)が同級1位のジーメル・マグラモ(フィリピン)に8回2分10秒、KO勝ちして新王者となった。2018年12月30日に井上拓真(大橋)が世界ボクシング評議会(WBC)バンタム級暫定王座に就いた後は、世界王座獲得経験のない日本選手は世界戦9連敗中(日本人対決を含む)だった。
22歳で初の世界戦だった中谷は序盤から優勢に進め、8回に強烈な左から連打につなげて倒した。戦績は21戦全勝(16KO)。マグラモは26戦24勝(20KO)2敗。
試合は新型コロナウイルスの影響で2度延期。感染拡大後、海外選手を招いて行う国内初の世界戦となった。3日に予定された世界ボクシング協会(WBA)ライトフライ級タイトルマッチは王者の京口紘人(ワタナベ)の感染により中止になっていた。
山中慎介氏(元世界バンタム級王者)の話「中谷は体が強い。海外でもやれると思う。海外でも評価される面白いボクシングをする」
セレス小林氏(元世界スーパーフライ級王者)の話「中谷の試合は完璧。狙い通りの展開になった。打たれ強さもある。今後は統一戦を狙える。海外でもぜひ試合を見てみたい」
中谷潤人の話「この舞台をつくってくれた方に感謝したい。1ラウンド目にいいパンチが入って、組み立てやすかった。世界王者になれて本当に幸せ。ビッグファイトをして、目標にしてもらえる選手になりたい」