2020.11.1 19:39

空前のアンカー対決制した!!田沢で復活「常勝軍団」 駒大6年ぶりV/全日本大学駅伝

空前のアンカー対決制した!!田沢で復活「常勝軍団」 駒大6年ぶりV/全日本大学駅伝

1位でゴールする駒大のアンカー・田沢廉。6年ぶり13度目の優勝=伊勢神宮

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 駒大が5時間11分8秒の大会新記録をマークして史上最多を更新する13度目の優勝を決めた。レースは最終8区(19・7キロ)で駒大、東海大、青学大が激しく競り合う展開。41秒差の3位でたすきを受けた駒大の田沢廉(2年)が区間賞の走りで、最後は2連覇を狙った東海大の名取燎太(4年)を23秒差で振り切った。今季は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、10月の出雲全日本大学選抜駅伝が中止になり、今大会が「大学3大駅伝」の初戦となった。

▼区間賞の2年生エース 雄たけびゴール

 たくましい太ももに力が入った。残り1・3キロ付近。駒大の2年生エース、田沢が仕掛けた。地面を蹴るストライドが大きくなると、並走していた東海大の名取が離れていく。最後は両腕を広げて、雄たけびを上げながら、伊勢神宮のゴールを駆け抜けた。

 「何秒差でも越してやろうと思っていた。自分が優勝テープを切るんだという気持ちだった」

 最終8区(19・7キロ)、“3強”のエース対決を制した。田沢はトップの青学大・吉田圭太(4年)と41秒差、2位の東海大・名取と2秒差の3位でたすきを受けた。「上級生で力もある。並走しても構わない。仕掛けるときは自分でいきなさい」。大八木弘明監督(62)からアンカー勝負を前に受けた指示を忠実に守った。

 当初の目標タイムは56分台だったが「本当はガンガン行きたかったけれど、ここまで仲間がつないでくれた。優勝したい」。個人記録を封印して勝ちにこだわった。スタートしてすぐに名取の左後ろについて並走。10キロ手前で先頭にいた吉田をかわした。

▼相手の表情うかがいスパート「不意に仕掛けたかった」

 全長106・8キロに及ぶ長丁場のレース。決着がついたのは、残り1・3キロ付近だった。「残り1キロだとついてこられると思った。不意に仕掛けたかった」。何度も表情をうかがいながら、右から名取を抜き去り、ぐんぐんと加速。あっという間に引き離した。

 チームはコロナ禍による自粛期間、グラウンドが使えず、マスクをして河川敷を走った。集団走もできず、単独走でレベルアップを図ってきた。逆境を乗り越え、大会最多13度目の優勝をつかんだ。大学3大駅伝の通算優勝回数は単独トップの22になった。

 6年ぶりに全日本を制した大八木監督は「1、2年生が頑張っている。令和の常勝軍団を作れるようにしたい」。“平成の常勝軍団”が、秋の深まる伊勢で復活の扉を開いた。(武田千怜)

田沢 廉(たざわ・れん)

2000(平成12)年11月11日生まれ、19歳。青森・八戸市出身。青森山田高卒。駒大では経済学部に所属。昨季の大学3大駅伝は出雲が3区2位、全日本が7区区間賞、箱根が3区3位。自己ベストは1万メートルが28分13秒21、5000メートルは13分37秒28。180センチ、60キロ。