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【TOKYO2020+1カウントダウン】田中希実の原点 陸上一家で育った“マルチランナー”

【TOKYO2020+1カウントダウン】

田中希実の原点 陸上一家で育った“マルチランナー”

8月の大会で1500メートルの日本記録をマークした“令和の超特急”田中(手前)

8月の大会で1500メートルの日本記録をマークした“令和の超特急”田中(手前)【拡大】

 「同じ年齢のとき、祐梨子さんはこんなにすごいタイムを出したんだって。高校生になると強く実感がわきました」と田中。敬愛するランナーの記録を道しるべに何度もレースに臨み、ようやく超えたのが8月。1500メートルで14年ぶりに日本新を出した。7月には福士加代子が保持した3000メートル(非五輪種目)の日本記録を18年ぶりに塗り替えた。

 破竹の勢いで迎える日本選手権では800メートル(10月3日決勝)と1500メートル(同2日決勝)に臨む。目指すは初の日本女王。「勝ちにこだわるだけでなく、自分らしさを発揮してタイムもついてくるレースができたら」。陸上一家で育った“マルチランナー”が、あらゆる距離で強さを証明する。

★東京五輪への道

 田中は昨秋の世界選手権で14位だった本命の5000メートルで、既に東京五輪の参加標準記録を突破。12月に開かれる長距離種目の日本選手権(ヤンマースタジアム長居)で優勝すれば代表に決まる。アフリカ勢の壁が分厚いトラック種目。「ラストスパートというところでは背中が見えるくらいに追いついてきたかな。中盤の揺さぶりにも対応できるようになれば、さらに差を縮められる」と捉えている。800メートルと1500メートルは来年の選考会で決まる。

田中 希実(たなか・のぞみ)

 ◆生まれ 1999(平成11)年9月4日、21歳。兵庫・小野市出身。
 ◆経歴 両親に連れられ、3歳の頃から地元のレースに参加。西脇工高卒。同志社大在学。豊田自動織機TC所属。
 ◆成績 2018年U20(20歳以下)世界選手権3000メートル金メダル。19年世界選手権5000メートル14位。1500メートルで4分5秒27、3000メートルで8分41秒35の日本記録を保持する。
 ◆読書家 「赤毛のアン」など児童文学を好む。
 ◆ミニチュアコレクター 手のひらサイズの食器を部屋に飾っている。
 ◆好物 プリンやシュークリームなどの洋菓子。
 ◆愛称 のんちゃん。
 ◆サイズ 153センチ、41キロ。