2020.9.18 17:11

「ウーバーイーツ」配達員で活動費捻出の三宅諒が高2に1回戦で敗退/フェンシング

「ウーバーイーツ」配達員で活動費捻出の三宅諒が高2に1回戦で敗退/フェンシング

初戦で敗れ、悔しがる男子フルーレの三宅諒=駒沢体育館

初戦で敗れ、悔しがる男子フルーレの三宅諒=駒沢体育館【拡大】

 フェンシング・全日本選手権個人戦第2日(18日、東京・駒沢体育館)2種目の準決勝までが行われた。男子フルーレは2012年ロンドン五輪団体銀メダリストで、今年8月1日に女性会社員と結婚した三宅諒(29)=フェンシングステージ=が1回戦で飯村一輝(16)=京都・龍谷大平安高=に10-15で敗れ、東京五輪代表入りへのアピールはならなかった。今大会は新型コロナウイルスの影響で各種目の出場選手を16人に絞り、無観客で実施されている。決勝は26日。

 五輪銀メダリストさえも、久々の試合にのみ込まれた。三宅は高校2年生に屈し、顔をゆがめた。

 「ふがいない結果。悔しい。試合をして、まだまだ頑張らないといけないと痛感させられた」

 序盤から昨年の高校総体王者を追う展開。10-11とした際に、相手の剣先が右目付近に当たるアクシデントがあった。再開後は4連続失点し、万事休す。かつて日本協会・太田雄貴会長(34)を指導した飯村栄彦コーチの息子に完敗だった。

 三宅はコロナ禍でスポンサー収入が減る中、4月からフードデリバリーサービス「ウーバーイーツ」の配達員としてアルバイトをし、活動費を捻出してきた。今大会前には女性会社員と8月に結婚したことを公表。発奮材料となるはずが、約半年ぶりの試合で悔しさが残った。

 東京五輪代表選考に直結しないものの、貴重な実戦機会でアピールできなかった。男子フルーレで三宅の世界ランキングは日本勢4番手の39位。個人での五輪出場は厳しいが、団体(1チーム3人)を目指す。

 「ロンドン(五輪)でメダルを取った生き残り。プライドがある。(次の試合で)必ず結果を出す」。五輪代表入りへ崖っぷちの29歳は覚悟を示した。(石井文敏)

三宅 諒(みやけ・りょう)

1990(平成2)年12月24日生まれ、29歳。千葉・市川市出身。慶応高-慶大-セイコーを経てフェンシングステージ所属。男子フルーレで、個人では2007年に17歳以下の世界選手権金メダル。団体では12年ロンドン五輪銀メダル、19年アジア選手権金メダル。今年8月に女性会社員と結婚した。178センチ、74キロ。

  • 男子フルーレ1回戦で飯村一輝(奥)に敗れ、悔しがる三宅諒=駒沢体育館
  • 男子フルーレの三宅諒=東京・駒沢体育館(日本フェンシング協会提供)