2020.7.5 05:03

前田穂南、いきなり自己ベスト!「緊張感がある中で走れてよかった」/陸上

前田穂南、いきなり自己ベスト!「緊張感がある中で走れてよかった」/陸上

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東京五輪競技ニュース
前田(右)は2位に終わったが、五輪代表の存在感を示した。左は1位の宮田(代表撮影)

前田(右)は2位に終わったが、五輪代表の存在感を示した。左は1位の宮田(代表撮影)【拡大】

 新型コロナウイルスの影響で競技会の開催見送りが続いていた陸上の本格的なトラックシーズンが開幕。女子5000メートルAに出場した東京五輪女子マラソン代表の前田穂南(23)=天満屋=は2月以来の実戦で、自己記録を2秒95更新する15分35秒21で2位だった。例年よりも約3カ月遅い今季初戦となったが、1年延期された東京五輪に向けた再出発のレースで順調な調整を印象づけた。

 北海道北部・士別市の爽やかな風に乗った。スタート時刻(午後6時40分)の気温は19・1度。曇り空の下、絶好のコンディションで迎えたレースで、前田はこれまで蓄えていた力を爆発させるかのように、ゴールに向かってぐんぐん進んだ。今季初戦で、自己ベストを更新する15分35秒21でフィニッシュした。

 「久々に緊張感がある中で、トラックレースを走れてよかった。自己ベストを出すつもりで走りました。スピード強化の一環で、自分が今どんな状態なのか確認した」

 30キロの日本記録を樹立した2月の青梅マラソン以来、139日ぶりの実戦でもブランクを感じさせない力強さがあった。序盤から先頭集団でレースを進め、ペースメーカーが外れたラスト2周で先頭に。最後100メートルで宮田梨奈(20)=九電工=に逆転され、2位に終わったが、自己記録を2秒95上回る快走に納得の表情を浮かべた。

 「毎日全力で、淡々ととやれる子」。天満屋の武冨豊監督(66)が認める東京五輪のヒロイン候補は「モチベーションが下がることはない。強くなる時間が増えた」と五輪延期にも目標がぶれることはなかった。コロナ禍の外出自粛期間中には、100メートル間隔でペースを上げ下げする3000メートルの変化走を新たに取り入れた。来夏の大一番に向けて、伸びしろであるスピード強化に努めた。

 ホクレン中長距離チャレンジでは3大会にエントリーしており、8日の深川大会の1万メートル、18日の千歳大会の5000メートルに出場予定。「来たる日に向けてスピード強化を継続してやっていきたい」。東京五輪のマラソンは札幌で開催される。金メダルを目標に掲げる前田が、北の大地で好発進した。(武田千怜)

  • レース後、オンライン取材に応じる前田。報道陣と対面する形式の取材を避けるなど、大会は感染防止策を講じて実施された(代表撮影)