2020.6.8 05:02

陸上新旧トップスプリンターが本気トーク 朝原氏「吹っ切れる気持ちが大事」

陸上新旧トップスプリンターが本気トーク 朝原氏「吹っ切れる気持ちが大事」

朝原宣治

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 陸上男子100メートルで10秒00の記録を持つ山県亮太(27)と女子100メートル、200メートル日本記録保持者の福島千里(31)=ともにセイコー=が7日、男子100メートル元日本記録保持者で本紙評論家の朝原宣治氏(47)と同氏の公式ユーチューブチャンネルで対談した。新旧トップスプリンターは勝負強い理由やスタートの極意を語り合った。

 突き詰めて考えるからこそ、見える境地がある。トップスプリンターによるオンラインでの会談で、勝負強さを誇る山県がその訳を明かした。説いたのは開き直りの重要性だ。

 山県 「『負けてもしゃーないわ』という気持ちですね」

 朝原 「関西人みたいな。吹っ切れる気持ちが大事なんだね」

 山県は2大会連続で五輪に出場。2012年ロンドン大会では、100メートルの予選で自己記録を更新する10秒07をたたき出した。さらに16年リオデジャネイロ大会では、準決勝で自己記録を塗り替える10秒05をマーク。舞台が大きくなるほど、速く駆け抜けてきた。

 理詰めで走るタイプだ。序盤から飛ばすのか、後半に余力を残すのか…。走りを動画で撮っては見返し、レースプランを熟考する。「伸び伸び走るのが一番大事なんじゃないですか」。考えに考えた後は、吹っ切れるのが鉄則という。

 女子第一人者の福島は、独特の感性で出足の極意を明かした。「小さい穴に、すっと入っていく感じ」。目の前にある等身大のトンネルに向かってスタートを切るイメージで、頭から中に入っていくのだという。

 「分かる気がする。すぽんと入ればね」という朝原氏に、「1歩目で入れれば大丈夫。すっと入ると最後まで行ける」と福島。新旧日本記録保持者ならではの感覚で、出足の重要性を語り合った。

 山県、福島ともに昨季はけがに泣いた。山県が「また頑張っているなと思ってもらえるように」と言えば「今日一日を大切に」と福島。1年延期となった東京五輪に向け、2人の韋駄天が挽回を期した。(鈴木智紘)

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