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【リスタート・東京五輪】競歩大国支える“冷帽”「エアピーク」の進化 頭部の次は首元をヒンヤリ

【リスタート・東京五輪】

競歩大国支える“冷帽”「エアピーク」の進化 頭部の次は首元をヒンヤリ

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リスタート・東京五輪
鈴木をはじめ競歩代表が愛用するエアピーク。日本のメダルラッシュを二人三脚で支える

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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、来夏に延期された東京五輪に関連する事象を取り上げる連載第7回のテーマは「選手への支援」。男子50キロ競歩代表の鈴木雄介(32)=富士通=らが愛用する高通気性キャップ「エアピーク」の新モデルが、きょう22日から市販される。競歩大国を支えるビルマテル社の選手密着によるモノづくりに迫った。(取材構成・鈴木智紘)

 選手とともに五輪へと歩むキャップの新作が完成した。メダル量産が期待される競歩代表7人のうち、50キロ世界王者の鈴木ら実に4人が愛用するエアピーク。開発メーカーのビルマテルは、2020年モデルをきょう22日から市販する。

 開発者の鳩崎正徳さん(32)は「より遮熱性を上げたいと考えた」と説明する。通気性に優れる構造を、さらに向上させた。重要な役割を果たすのが、超極細繊維のナノフロント。大手繊維メーカーの帝人が手掛けた素材で、遮熱性にたける。19年型ではUVカット加工を施していないポリエステルを生地の一部に使用していたが、20年型では全面にナノフロントを取り入れた。

 帝人との共同研究では、他社製品と比べてキャップの内部温度が最大で約15度も低い結果が出たという。「遮熱素材で直射日光のダメージを軽減させることができる点を気に入っている」と女子20キロ代表の岡田久美子(ビックカメラ)。価格は6000円(税別)。19年型よりも1・5センチ深めの作りに変え、フィット感も高めた。

 五輪の1年延期をプラスに捉えている。社員30人。もともと環境緑化事業を軸に展開しており、18年夏から選手の支援に乗り出した。エアピークの開発に携わるのは、わずか5人だ。「うちは小さな会社。選手に会いに行って声を聞き、それをすぐに反映させられるのがいいところ。大手だと1カ月かかることが、うちなら2週間でできる」と鳩崎さん。メリットを生かし、選手密着のモノづくりを継続する。

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