2020.3.23 10:00

【手記】朝乃山の父・靖さん、無観客になったときから「大関昇進」予感あった

【手記】

朝乃山の父・靖さん、無観客になったときから「大関昇進」予感あった

貴景勝を押し倒しで破る朝乃山=エディオンアリーナ大阪(撮影・門井聡)

貴景勝を押し倒しで破る朝乃山=エディオンアリーナ大阪(撮影・門井聡)【拡大】

 大相撲春場所千秋楽(22日、エディオンアリーナ大阪)関脇朝乃山(26)が千秋楽で11勝目を挙げ、来場所の大関昇進を確実とした。父・靖さん(62)と母・佳美さん(57)はこの日、故郷の富山市から場所が開催された大阪へ移動。息子の健闘を見届けた靖さんは、サンケイスポーツに手記を寄せた。

 広暉(ひろき=朝乃山の本名)、おめでとう。大阪市内のホテルのテレビで見ていました。勝った瞬間、思わず大きな声が出てしまったよ。

 最後の最後まであきらめない気持ちが伝わってきたし、支えてくれる周囲のみなさんの期待によく応えてくれたと思う。初めての無観客開催の場所だったけど、2日目くらいで『もう慣れた』と言っていたね。学校に通っているときから仲間と溶け込むのも早くて、順応性がある子供だった広暉らしい。

 場所中は毎日LINEをしていたね。返事はほとんど変わらない。勝ったときは『ありがとう』、負けたときは『あしたは切り替える』。その『ありがとう』が11個になった。

 広暉の「広」は心の広い人間になってほしいと願い、「暉」はあまり名前には使わない文字と聞いていたが、人と同じではなく、違ったことが成るようにとつけた。

 昨年5月の夏場所。平幕で初優勝したとき、この子は力士として何かやってくれそうだと感じた。元号が令和にかわった初めての場所で、国賓として来日したトランプ米大統領も観戦した。そんな節目に立ち合って、記憶に残ることをしてくれた。

 それがあったから、初の無観客の場所で、初めての大関とりに挑むことになったときから、こうなる「予感」めいたものもあったんです。きっとまた、記憶に残るようなことをやってくれると…。

 実家では祖父(稔さん、89)、祖母(文子さん、87)が毎場所、広暉の取組を楽しみにしています。番付にはまだ上がある。これで満足せず、「大関」は通過点だと思ってほしい。爺ちゃん、婆ちゃんが元気なうちに、また、素晴らしい瞬間を届けてほしい。

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