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一山、雨中の激走V!東京五輪ラスト切符つかんだ/マラソン

一山、雨中の激走V!東京五輪ラスト切符つかんだ/マラソン

一山は表示された国内最高記録の「2・20・29」をアピールした (撮影・鳥越瑞絵)

一山は表示された国内最高記録の「2・20・29」をアピールした (撮影・鳥越瑞絵)【拡大】

 「マラソンで東京五輪に出たいです」-。鹿児島・出水中央高を卒業し、京都に拠点を置くワコールの門をたたいた4年前、永山監督に思いの丈をぶつけた。入社が内定したのは高校2年の頃。全国高校女子駅伝の出場経験がないダイヤの原石は、潜在能力と向上心を買われた。「五輪は君で行くよ」。福士加代子(37)を4大会連続で五輪に導いた指揮官と固い約束を交わし、2人の挑戦が始まった。

 上位2人が五輪切符をつかんだ昨夏の代表選考会は後半に失速して6位。その後は走りに身が入らない期間が1カ月近く続いた。それでも希望を失わなかったのは、師の導きがあったからだ。「監督の『鬼メニュー』を信じていました。(松田の)2時間21分47秒を切れると思っていた」。厳しい練習を課すことで知られる熱血漢に必死に食い下がった。

 2月上旬から行った標高1500メートルを超える米アルバカーキでの合宿でも猛練習に耐えた。「福士より運動強度を1・2倍高くした」と指揮官。百戦錬磨の第一人者が嫌がるメニューをこなし、持ち前のスピードに磨きをかけた。万全を期していたからこそ、先に松田に好走されても心は波立たなかった。

 鮮やかな成長曲線を描くホープに、期待は高まるばかり。五輪のレースは8月8日午前7時に札幌で号砲が鳴る。「世界と戦うには記録で劣っている。『一山が代表として走ってよかった』と思ってもらえるような、かっこいい走りができたら」。勝負の夏に向かってサクセスストーリーは進む。 (鈴木智紘)

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  • 名古屋ウィメンズマラソンで2時間20分29秒をマークし、優勝した一山麻緒。東京五輪の最後の3人目の代表に決まった=ナゴヤドーム
  • 名古屋ウィメンズマラソンで2時間20分29秒をマークし、優勝した一山麻緒。東京五輪の最後の3人目の代表に決まった=8日、ナゴヤドーム
  • 23キロ付近を力走する一山麻緒(左から2人目)=名古屋市
  • 名古屋ウィメンズマラソンでスタートする(前列左から)野上恵子、一山麻緒、岩出玲亜、安藤友香ら=名古屋市
  • 名古屋ウィメンズマラソンでスタートする福士加代子=名古屋市
  • 名古屋ウィメンズマラソンを途中棄権で終えた福士加代子。レース後に関係者と笑顔で言葉を交わしていた=ナゴヤドーム
  • 名古屋ウィメンズマラソン2020一斉にスタートする選手。新型コロナウイルス感染症対策のため一般参加者のいない大会となった=8日、名古屋市東区(鳥越瑞絵撮影)