2020.2.8 05:00

【佐野稔の舞評論】羽生、円熟味増し…指摘が難しいほどの出来

【佐野稔の舞評論】

羽生、円熟味増し…指摘が難しいほどの出来

特集:
羽生結弦
男子SP 演技する羽生結弦。世界最高得点をマークした=ソウル(共同)

男子SP 演技する羽生結弦。世界最高得点をマークした=ソウル(共同)【拡大】

 フィギュアスケート・四大陸選手権第2日(7日、木洞アイスリンク)男子ショートプログラム(SP)は初優勝を目指す羽生結弦(25)=ANA=が自身の世界最高を塗り替える111・82点で首位に立った。

 隙が見当たらなかった。2年ぶりに「バラード第1番」を滑った羽生の演技は、何かを指摘するのが難しいほどの出来だった。鍵山と友野を含め、日本の男子は総じて素晴らしい滑りを見せてくれた。

 羽生のジャンプの出来栄え点(GOE)は、3本のうち2本が4点台。残る1本も3点台後半をたたき出す高い精度だった。連覇を飾った2018年平昌冬季五輪に演じた際ももちろん良かったが、さらに円熟味が増した印象だ。

 シーズン途中の異例の演目変更だったが、やはり何より滑りやすいからこその選択だったのだろう。欲を言えば、冒頭の4回転サルコーを難度の高い4回転ループに変えても良いのではないか。世界最高得点をマークしたが、さらに伸びる可能性がある。

 フリーの演目「SEIMEI」では、冒頭の4回転ルッツの成否が出来を左右する。宿敵のチェン(米国)が持つフリーと合計それぞれの世界最高得点を更新できるか。期待に応える準備はできているように見えた。 (1976年インスブルック冬季五輪代表)