2019.12.27 05:02

【箱根にかける】24歳医学生の筑波大・川瀬、悲願舞台で疾走誓う

【箱根にかける】

24歳医学生の筑波大・川瀬、悲願舞台で疾走誓う

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箱根駅伝
記者会見で意気込みを語った筑波大・川瀬

記者会見で意気込みを語った筑波大・川瀬【拡大】

 第96回東京箱根間往復大学駅伝競走は来年1月2、3日に開催される。出場チームを紹介する連載(全5回)の第4回は、26年ぶりの出場となる筑波大。医学生の川瀬宙夢(ひろむ、5年)が、一つ目の夢をかなえる。

 箱根ランナーと医師の二つの夢をかなえる。川瀬の表情から覚悟が伝わってきた。

 「医師になるのは、中学生からの夢。その夢と陸上をてんびんにかけたときに、どちらも譲れない。二つとも目指せるのが筑波大だった」

 医学群医学類に在籍する5年生。整形外科医を志して一浪の末、難関国立大に進学したが、両立は簡単ではない。病院実習が始まった昨年10月からは、練習時間の確保に苦労した。量で劣らないために、仲間よりも早くグラウンドに出て一人で練習。実習が午前7時から始まる際には、5時に起きて走った。3年時の箱根駅伝予選会前日には学生同士で採血。経験の浅い同級生に血を採られ「安全とはいえない」とレース前にヒヤヒヤすることもあった。

 医学生ならではの取り組みを競技に生かした。授業で「ご遺体を解剖させていただき、体の中を見て、筋肉はこうなっているのかと、イメージしやすくなった」。走るときには筋肉や関節の動きを意識した。文武両道を貫き、9月の全日本インカレ男子3000メートル障害では4位入賞(9分2秒90)を果たした。

 関東学連の規定(本大会並びに予選会出場回数が通算4回未満まで)により、2~5年時に予選会を走った川瀬は今大会が最初で最後。「勉強も頑張りたい人に、刺激を与えられたら」。24歳の医学生が箱根路に走り出す。 (武田千怜)

川瀬 宙夢(かわせ・ひろむ)

 1995(平成7)年9月15日生まれ、24歳。愛知・刈谷市出身。富士松中2年時にサッカーを観戦中、負傷した選手に駆け寄る医師に憧れスポーツドクターを志した。刈谷高卒。一浪を経て、2015年に筑波大学医学群医学類(6年制)に進学。10月の箱根駅伝予選会では全体53位(チーム内5位)。9月の日本インカレ男子3000メートル障害では4位入賞。1万メートルの自己ベストは29分54秒50。175センチ、58キロ。

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