2019.10.27 16:36

川野将虎、50キロ競歩日本新で五輪切符 努力の男が東京の主役に名乗り/陸上

川野将虎、50キロ競歩日本新で五輪切符 努力の男が東京の主役に名乗り/陸上

日本記録の掲示に笑顔の川野将虎

日本記録の掲示に笑顔の川野将虎【拡大】

 陸上・全日本50キロ競歩高畠大会(27日、山形・高畠町)男子は21歳の川野将虎(東洋大)が3時間36分45秒の日本新記録で優勝し、日本陸連が定めた規定を満たして2020年東京五輪代表に決まった。

 世界王者の鈴木雄介(富士通)が保持した従来の日本記録を2分22秒も更新。42キロすぎにスパートをかけ、17年世界選手権5位の丸尾知司(愛知製鋼)を振り切った。殊勲の大学3年生は「(日本新は)狙えるならと思っていたけど、予想外で驚いています。(自己評価は)100点をあげていいかな」と相好を崩した。

 小学生の頃、徒競走はビリばかり。2年生から5年生まで習った柔道では、一度も試合で勝てなかった。競歩を始めたのは静岡・御殿場南高に入学してから。当初は地区大会でも周回遅れだったという。

 「うちの子は努力の子」と父・公明さん。高校時代は毎週末、御殿場の山道を30キロ歩いた。今は大学内でのフィジカル強化だけでは足りないと、トレーナーの下に出向いて体幹を鍛える。腹斜筋や脊柱起立筋を強化したことで背中が丸まる悪癖が直り、次第にフォームが安定。骨盤を効率良く動かせるようになり、身長178センチから繰り出す持ち味のストライドも生きるようになった。

 東洋大としては12年ロンドン大会の西塔拓己、16年リオデジャネイロ大会の松永大介に続く学生オリンピアンの誕生。努力家の21歳は「金メダルを第一目標にして、応援する方が感動するレースができたら」と決意をみなぎらせた。