2019.10.17 05:02

札幌も東京も寝耳に水…五輪マラソン&競歩、札幌開催検討 小池知事は怒り「このような進め方は…」

札幌も東京も寝耳に水…五輪マラソン&競歩、札幌開催検討 小池知事は怒り「このような進め方は…」

9月に開催されたMGC。代表切符を目指して中村(右端)らが東京を力走した

9月に開催されたMGC。代表切符を目指して中村(右端)らが東京を力走した【拡大】

 来年の東京五輪で、陸上のマラソンと競歩が東京から直線距離で約800キロ離れた札幌市で開催される可能性が16日、急浮上した。国際オリンピック委員会(IOC)の電撃発表に、東京都の小池百合子知事が批判するなど都側の関係者は反発。札幌市側でも歓迎の声の一方で、不安も広がった。暑さ対策としては“妙手”も、各方面に波紋を広げそうだ。

 都幹部によると、小池知事には組織委から15日に変更計画が伝えられたとみられる。事前の根回しは全くなく“寝耳に水”の様子だったという。

 「このような進め方は大きな課題を残す。コースや開始時間は関係団体と協議して決定してきただけに、驚きを感じる」。唐突な発表に、小池知事はコメントで怒りをにじませた。

 都はマラソンコースを含む都道を、路面温度の上昇を抑える遮熱性舗装などに整備。計画的な剪定で街路樹の枝葉を大きく育てて木陰を増やす取り組みを進めてきた。都幹部は「五輪の花形競技であるマラソンを東京でやらないのは、あり得ない」と批判する。

 9月の代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」に関し、「日本選手が事前に走ったアドバンテージがなくなる」との指摘も。ある都議は「ビーチバレーなど他の競技にも波及するのではないか」と懸念していた。

スポーツ文化評論家の玉木正之氏「“プレーヤーズ・ファースト”の考えに沿うなら当たり前のことだが、判断が遅すぎる。招致段階で7~8月は『アスリートに理想的な気候』と主張していたため、日本側から代替案を提案することができなかったのだろう。他に涼しい場所もある中で、なぜ札幌が浮上したのか分からない点もあるが、冬季五輪招致を目指している札幌市にとってはプラスになるのではないか」