2019.10.8 15:11

吉野修一郎、3冠王者へ「普通にやれば倒す自信はある」/BOX

吉野修一郎、3冠王者へ「普通にやれば倒す自信はある」/BOX

 プロボクシングの日本ライト級王者・吉野修一郎(28)=三迫=が東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック・ライト級王座決定戦(10日、東京・後楽園ホール)で、東洋太平洋同級10位、WBOアジア・パシフィック同級5位のハルモニート・デラトーレ(25)=フィリピン=と闘う。10戦10勝(8KO)で、6連続KO中の日本王者が2つのベルトを手に入れ、3冠王者となる。

 このチャンスを逃すわけにはいかない。吉野は「やることは1つ。勝てばベルトがついてくる」ととにかく勝つことにこだわる。「KOにこだわりはない」と話すが「普通にやれば倒す自信はある」とも言う。

 デラトーレはランクでは格が下だが、プロとしてのキャリアでは吉野を上回り、マカオ、米国、マレーシアと海外で闘った経験も多い。吉野は「右の1発があるし、スピードもある。今までで1番強い」と警戒する。三迫貴志会長(45)も「相手は強い。海外慣れしているし、相当こちらも用心していかないと」と同調した。

 8月19日から9月2日までは、同じジムの先輩で元WBOアジア・パシフィック・ウエルター級王者の小原佳太(32)と初の米国合宿に出かけた。名門のワイルドカードジム、レジェンズジムで各1週間合宿を行い、世界ランカーや米国の大手プロモーション会社のトップランク社と契約している選手などとスパーリングを敢行。小原は「遜色なくやれていた」と、吉野が米国の強豪たちにも引けをとらなかったと明かした。「(海外は)楽しかった。環境も食べものも違うので、いい経験になった」。充実の米国合宿も含め、スパーリングはいつもより少し多い120ラウンド以上を積んでいる。

 この試合に勝てば、WBOなどでの世界ランク入りが有力視される。現在日本王者が5人もいる三迫ジム。元WBA、WBC世界スーパーウエルター級王者の輪島功一氏(76)ら3人の世界王者を輩出してきた名門ジムの悲願は、4人目の世界王者を育てることだ。吉野はその最も近い位置にいるが、ライト級はパウンド・フォー・パウンドランク(体重が同じだと仮定した場合のランク)1位の最強王者、ワシル・ロマチェンコ(31)=ウクライナ=が、WBAスーパー、WBC、WBOと3団体の世界王座を保持している。

 「(世界の)ベルトはどこでもいい。ロマチェンコとも闘いたい。上に行くならばやる覚悟はある」と吉野。三迫会長は「まずはじっくり世界ランクを上げていかないと。まだプロとしてのキャリアも浅い」と慎重な構えで、ロマチェンコとのマッチメークとなると困難を極めることが予想されるが、吉野は「ロマチェンコの試合映像は見ている」と将来的な超ビッグマッチも見据えている。

 ロマチェンコが階級を上げることも考えられ、そうすればさらに世界王者のチャンスは広がるが、まずはこの試合に勝たなければならない。「いつもどおり。順調にきている感じで、体調も問題ない」。吉野は自らの拳で世界への道を切り開く。