2019.9.3 05:02

一二三よ原点回帰だ!吉田秀彦氏が柔道世界選手権を総括

一二三よ原点回帰だ!吉田秀彦氏が柔道世界選手権を総括

阿部一二三

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 前日1日に終了した柔道世界選手権の個人戦で日本は金4、銀6、銅5と合計15個のメダルを獲得した。1992年バルセロナ五輪覇者でパーク24総監督の吉田秀彦氏(50)が大会を総括し、男子66キロ級で銅メダルだった元世界王者の阿部一二三(ひふみ、22)=日体大=へ「今こそ原点回帰」と助言した。 (取材構成・石井文敏)

 金メダルを獲得した4選手は、見事な闘いだった。五輪前年の世界選手権で海外勢は目の色を変えていた。会場は日本武道館。重圧がかかる中、勝ちきったことは評価できる。11月下旬のグランドスラム(GS)大阪で優勝すれば、東京五輪代表に内定する可能性がある。

 一方、優勝できなかった選手はこの経験を生かしてほしい。男子66キロ級で銅メダルの阿部は、日体大卒業後の来年4月から私が総監督を務めるパーク24に入社する予定。だからこそ、厳しく言おう。金メダルの丸山城志郎とは精神的な部分で差を感じた。

 丸山との準決勝。序盤こそ前に出たが、後半は気迫みなぎる丸山に押され、7分46秒、浮き技で技ありを奪われて勝負あり。阿部は昨年大会での2連覇以降、丸山に追い上げられ、ついに代表争いで一歩リードを許してしまった。

 今こそ、原点回帰だ。豪快に相手をなぎ倒し、階段を駆け上がっていた兵庫・神港学園高時代を思い出してほしい。昔と今を比べてもいい。昔のような稽古で追い込み、気持ちをつくる。GS大阪へ、遊んでいる暇はない。(92年バルセロナ五輪男子78キロ級金メダリスト)