2019.4.25 15:44

“小出流”で東京五輪金メダル目指す、女子代表候補が合宿公開/バスケ

“小出流”で東京五輪金メダル目指す、女子代表候補が合宿公開/バスケ

目標の東京五輪金メダルへ向けて始動。(左から)トム・ホーバス監督、高田真希主将、SF宮沢夕貴、東野智弥技術委員長=東京・北区、味の素ナショナルトレーニングセンター

目標の東京五輪金メダルへ向けて始動。(左から)トム・ホーバス監督、高田真希主将、SF宮沢夕貴、東野智弥技術委員長=東京・北区、味の素ナショナルトレーニングセンター【拡大】

 日本バスケットボール協会は25日、東京・北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで今季の女子日本代表候補26人を発表。合わせて合宿練習を公開した。

 2020年東京五輪で金メダルを目標に掲げる女子代表。その1年前の今季、「これまでやったことのないシステムをスタートする」と東野智弥技術委員長は宣言した。

 「プール制」と呼ばれるもので、今回発表された26人を基本に、参加する大会に合わせて18人程度を招集。そこからベンチ入り12人を絞り込む形だ。Bリーグのシーズン中に行われたW杯予選で、候補選手の中から状態の良い選手を試合に合わせて招集していた男子のやり方からヒントを得た。

 女子は従来、年度初めに同程度の候補選手を決めて合宿を重ね、長期間にわたって絞り込んでいく形だった。これは一度チームを離れると心理的にも戻りづらい部分があった。「プール制」により、ある大会では若手を中心に起用し、その間にベテランには、ここぞという大会に向けてコンディションを調整させる。「若い選手には、まだまだチャンスがあるし、いろいろ経験させたい。経験ある選手は休ませつつやる」とトム・ホーバス監督。

 「日本の女子は、ものすごく継続して頑張れるし、一つ一つのプレーで見本のようなパフォーマンスを見せる。しかし、その裏で『やり過ぎているのではないか』『ここぞという場を大事にした方がいい』と指摘を受けた。実際、プッシュしすぎて(大会に)アジャストできていないことが多かった。私自身、心配なのはバーンアウト(燃え尽き症候群)で、(8強に進出した)リオデジャネイロ五輪の後、実際にバーンアウトが起きている」

 そう話す東野委員長が指導の理想とするのが、24日に亡くなった陸上女子長距離の名伯楽、小出義雄さんのやり方だ。

 「小出さんの指導のように、選手が楽しまないと。選手が自分から力を振り絞ろうとさせた小出さんの指導方法は理想。声かけの様子などを紹介した映像を見ていて涙が出てきた」と東野委員長。選手が笑顔で生き生きとやれる方法を検討していたが、その発表が、くしくも小出さん死去の翌日になってしまった。

 一度チームから離れると戻りづらいという心理的な壁を感じる選手はいるだろうが、「そういう不安があれば、それを言えるよう、コミュニケーションを持つ。本当に休むことが次のパフォーマンスにつながると、選手が自己管理できるようにする」と東野委員長。

 今季の女子代表は5月末までに4度の合宿を行い、5月31日と6月2日に、アダストリアみとアリーナでベルギー代表を迎えて国際強化試合を実施。8月には五輪本番会場のさいたまスーパーアリーナで国際試合(相手未定)を行う。11月と来年2月には東京五輪予選大会にも出場し腕試しをする。今季の最大の目標はアジア杯(旧アジア選手権)での4連覇だが、現時点で日程が決まっていない。「(詳細未定は)気になるが、新しいシステムならうまくやれるのでは」と東野委員長。

 主将の高田真希(29)=デンソー=は「休みを与えられても、その期間に衰えてはダメ。自己管理をしっかりする責任を感じている。休みを、しっかり次の準備にできる期間にしたい」と話した。