2019.3.25 12:38

吉田亜沙美が引退会見、印象に残るのは「リオ・豪州戦の悔しさ」女子代表元主将/バスケ

吉田亜沙美が引退会見、印象に残るのは「リオ・豪州戦の悔しさ」女子代表元主将/バスケ

引退会見で、JX-ENEOSの佐藤清美監督から花束を受け取る吉田亜沙美=東京・丸の内の東京會舘

引退会見で、JX-ENEOSの佐藤清美監督から花束を受け取る吉田亜沙美=東京・丸の内の東京會舘【拡大】

 バスケットボール女子日本代表の司令塔として2013年からのアジア杯3連覇、そして16年リオデジャネイロ五輪では主将として8位入賞へ牽引(けんいん)し、現役引退を発表した吉田亜沙美(31)=JX-ENEOS=が25日、東京都内で記者会見し、「13年間の現役生活で素晴らしいスタッフと巡り合え、最高の仲間と出会い、大好きなバスケットをできて幸せに思っている」と話した。

 リオで「五輪出場」という目標を果たし、「次は何を夢としてやればいいのかと考えたとき2020年東京五輪は視野に入れてはいたが、気持ちが上がってこなかった。何が理由か分からないが、モチベーションが上がらなかった」と、引退を決めた理由を話した。

 昨季(17-18年シーズン)のWリーグ中に引退を意識し始め、今季の現役続行を決めたときは「最後のシーズンと決めていた」。背番号を0から、新人当時の12に戻したのも「現役中ずっと、最後のシーズンは初心に戻って12で終えたかった」と、今季が覚悟のシーズンだったことを明かした。

 3月3日のファイナルでは「自分の気持ちを確かめていた部分がある」。チームの11連覇を告げるブザーが鳴った瞬間に「引退しようと思った」と最終決断を下したという。

 「代表は覚悟を持って行くべき場所。違和感があるまま行ってはいけない。チームを引退するなら代表活動もいかない」とも明言した。

 日本代表では先発PGとして、日本が43年ぶりに金メダルを獲得した13年のアジア杯や、リオ五輪などで活躍。国内ではWリーグ優勝12度、全日本総合選手権優勝10度とチームを常勝軍団へ引き上げた。

 最も印象に残った試合の一つにはリオ五輪1次リーグのオーストラリア戦を挙げた。

 「勝てばリーグ1位通過が見えていた試合で、リードしていた中で逆転されて負けた。私のゲームコントロールができていれば勝ち切れたし、1位通過ならメダルに届いたかもしれない。負けて世界の壁を一番感じた。届きそうで届かない、小さな差が大きく感じた、すごく悔しい試合で、そこから強くなりたいという気持ちができた」と、ストイックな姿勢そのままの理由を話した。

 2014年2月には試合中に左膝靱帯(じんたい)を断裂。復帰まで10カ月を要した。リーグでは試合に出られず、ベンチから見ていた。「それまでベンチに座っていることがほとんどなかったが、シュートが入ったときに控えの仲間たちが喜び、ハイタッチするなど支えてくれているのを見て、仲間の大切さを感じた。仲間のために戦いたいと強く思えた」と、自身の成長の要因になったと振り返った。復帰直後の15年には代表に戻り、アジア杯を制してリオ五輪出場権を獲得している。

 今後については「まだ分からない。一度バスケを離れて感じることや考えることはたくさんあると思う。その中で考えたい」としつつも、「バスケしかやってこなかったので、バスケに関わることができたらと思っている」と前向きに話した。