2019.3.3 05:03

阿部詩、涙の卒業式…高校生活に別れ「もっと強くなれる」/柔道

阿部詩、涙の卒業式…高校生活に別れ「もっと強くなれる」/柔道

卒業式で涙ぐむ阿部詩(手前)。高校生活を懐かしんだ

卒業式で涙ぐむ阿部詩(手前)。高校生活を懐かしんだ【拡大】

 柔道女子52キロ級で昨年の世界選手権覇者、阿部詩(うた、18)が2日、神戸市内の夙川学院高の卒業式に出席した。式典中に涙ぐむなど仲間との別れを惜しんだ。2020年東京五輪での金メダルへ、出場が内定する世界選手権(8-9月、日本武道館)で、16年リオデジャネイロ五輪同級覇者のマイリンダ・ケルメンディ(27)=コソボ=を倒しての2連覇を目標に掲げた。

 卒業式で、先生による合唱「旅立ちの日に」が流れる。畳の上では闘争心あふれる表情を見せる阿部詩が涙を流した。

 「昔からの思い出がこみ上げてきた。みんなとワイワイできて良かったことが一番の思い出」

 高校2年で講道館杯とグランドスラム東京を制覇、3年秋に初出場した世界選手権で優勝した。27人いるスポーツクラスの「グローバルアスリートコース」に在籍し、世界のトップ選手へと飛躍を遂げた。卒業式で、運動部の活動などの功績をたたえる賞の表彰状を壇上で受け取った。

 「今年の世界選手権で2連覇し、東京五輪で優勝することが目標」。実現に向けて、最大の好敵手がいる。2016年リオデジャネイロ五輪女子52キロ級金メダルのケルメンディだ。リオ五輪後、けがが重なり休養もあった実力者は、今年2月の国際大会で優勝するなど競技に本格復帰した。

 16年末のデビューからシニアの国際大会で対海外勢に24連勝中と無敗の詩だが、ケルメンディとの対戦はない。「雲の上の存在だった選手を自分が倒す立場になってきた」。パワーとスタミナを兼ね備える五輪女王を破り、世界選手権2連覇を狙う。

 「もっと強くなれるチャンスが転がっているので楽しみ。お兄ちゃんと一緒に成長できれば」

 4月から男子66キロ級で世界王者の兄・一二三(ひふみ、21)と同じ日体大に進学。18年間、過ごした神戸に別れを告げ、東京で腕を磨く。 (石井文敏)

  • 阿部詩はボードの前で記念撮影した(撮影・石井文敏)
  • 夙川学院高の卒業式を終えた阿部詩=神戸市
  • 夙川学院高の卒業式を終え、花束を手に涙ぐむ阿部詩選手=2日午後、神戸市
  • 夙川学院高の卒業式を終え、笑顔で記念写真に納まる阿部詩選手(中央)=2日、神戸市
  • 夙川学院高の卒業式を終え、笑顔で記念写真に納まる阿部詩(中央)=神戸市
  • 夙川学院高の卒業式で涙ぐむ阿部詩=神戸市内・夙川学院高(撮影・石井文敏)
  • 夙川学院高の卒業式を終えた阿部詩=神戸市
  • 夙川学院高の卒業式に出席した阿部詩(手前)=神戸市