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【乾坤一筆】国境越えて絶賛される井上尚弥

【乾坤一筆】

国境越えて絶賛される井上尚弥

特集:
ベテラン記者コラム・乾坤一筆

 音楽業界には「ミュージシャンズ・ミュージシャン」という言葉があるそうだ。音楽のプロである同業者から音楽性、パフォーマンスなどの面で絶大の支持を受けるミュージシャンを指す。

 同業者から敬意を表されるボクサーといえば、3階級制覇のWBA世界バンタム級王者、井上尚弥(25)=大橋=だろう。井上の試合を観戦、スパーリングを相対したボクサーの率直な感想は絶賛ばかりだ。

 「井上君とスパーリングをやると、強すぎて自分のボクシングが信じられなくなって、スランプになる。自分とは次元が違うと考えないと、やっていられない」(1月にスパーリングを行った東洋太平洋王者)

 「どうやったらあれ以上の試合ができるの、って思った。嫉妬を超えている。やっていられない」(昨年10月の試合を観戦した前世界王者)

 「怪物」が唯一圧倒できないのがテレビ中継の視聴率だ。3階級制覇を達成した昨年5月が関東地区平均7・7%、昨年10月の「ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)」1回戦は同8・4%(いずれもビデオリサーチ調べ)。ボクシング中継はラウンドを重ねるごとに視聴率がジワジワと上昇する傾向にある。ともに1ラウンドKO勝ちで、視聴者がチャンネルを替えてしまったと分析する関係者が多い。皮肉なものだ。

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