2019.2.26 13:03

原沢久喜が帰国、GS優勝は天理大への出稽古の成果/柔道

原沢久喜が帰国、GS優勝は天理大への出稽古の成果/柔道

男子100キロ超級の原沢久喜=成田空港

男子100キロ超級の原沢久喜=成田空港【拡大】

 柔道のグランドスラム(GS)デュッセルドルフ大会で優勝した男子100キロ超級で、2016年リオデジャネイロ五輪銀メダルの原沢久喜(26)=フリー=が26日、成田空港に帰国した。国際大会で約3年ぶりとなる頂点には金メダリストを数多く輩出する伝統校・天理大への出稽古の成果があった。1年5カ月後の東京五輪で金メダル獲得を目指す実力者は、世界選手権(8-9月、日本武道館)に向けて4月の国内2連戦での必勝を誓った。

 胸を張って帰国した。国際大会2連戦を含む約3週間に及ぶ欧州生活を問われると、原沢の表情に充実感が漂った。

 「(前回の優勝から)3年もたっていて、ビックリした。苦しい時期もあったけど、あきらめずにここまでやってきた。優勝できてよかった」

 今月10日のGSパリ大会で2位。続くデュッセルドルフ大会で優勝。同大会の準々決勝では稽古の成果が出た。昨年の世界選手権で敗れたウルジーバヤル(モンゴル)に、大外刈りを仕掛けるなどで乱れさせた。最後は切れ味鋭い内股で仕留めた。決勝など内股を軸に5試合を制し、国際大会では約3年ぶりとなる金メダルを手にした。

 「しっかり組んで、技をかけることが基本だと思った。試合を恐れ、リスクを背負わずに柔道をしようとしていた自分がいた。それで負けが続いていた」。リオ五輪後、不振が続いた原沢は昨年の世界選手権で銅メダルに終わり、危機感を覚えた。自問自答し、たどり着いたのは原点回帰。日大出身の原沢は不退転の決意で、関西の天理大に出稽古を申し入れた。

 天理大のスタイルは、しっかりと組んで一本を取りに行く正統派柔道だ。原沢は年明けなど頻繁に通い、元世界王者で2012年ロンドン五輪100キロ級代表の穴井隆将監督(34)から“基本”を教わった。さらに穴井監督の得意技・大外刈りも学んでいた。

 原沢は今回の2連戦を振り返り、「前に出る、技をどんどん出していく柔道を学び少しずつ結びついてきた」。周囲に感謝の念を抱きながら手応えを口にした。積極的な姿勢、大外刈りや内股に活路を見いだし、“完全復活”を予感させた。

 「これで満足してはいけない。あと2戦をしっかり勝つことで代表も決定的になってくるし、自分の柔道も良くなる」

 今夏の世界選手権(日本武道館)に向けて代表最終選考会を兼ねる全日本選抜体重別選手権(4月6、7日・福岡)と2連覇を狙う全日本選手権(4月29日・日本武道館)を見据えた。日本男子最重量級の“1番手”が上昇気流に乗った。