2019.2.22 05:00

【解説】若者取り込み重視のIOC、野球・ソフトは仏で“人気薄”

【解説】

若者取り込み重視のIOC、野球・ソフトは仏で“人気薄”

2008年8月、北京五輪の野球で米国に敗れ4位となった日本

2008年8月、北京五輪の野球で米国に敗れ4位となった日本【拡大】

 【パリ21日】2024年パリ五輪組織委員会は、当地で国際オリンピック委員会(IOC)に開催都市枠で提案する追加種目の候補を発表し、20年東京五輪で3大会ぶりに復活する野球・ソフトボールや沖縄発祥の空手が落選した。

 フランス国内で人気が高くない野球・ソフトボールは当初から苦戦が予想されていた。一方で空手は世界連盟のエスピノス会長が「世界有数の空手大国」と誇るように、パリでの国際大会は盛況で競技人口も多い。落選の要因となったのは、若年層の取り込みを重視するIOCの意向と、コストや選手数の問題だ。

 五輪の求心力低下に危機感を募らせるIOCは、コンピューターゲームの腕前を競う「eスポーツ」の五輪採用を検討するなど停滞感の打破に躍起となっている。IOCの要望が東京五輪での初採用を後押ししたスケートボードなどに比べ、空手は若者へのアピール度で劣った側面がある。

 フランス国民は税金問題にも厳しい目を向ける。パリ五輪組織委員会は追加種目によるコスト増大を懸念し、エスタンゲ会長は「会場を新設しない」との条件も大前提に掲げていた。IOCも東京五輪では、夏季大会の上限に設定している選手数1万500人の別枠を認めたが、パリでは追加種目を枠内に収めるよう方針を転換。選手枠が多い野球・ソフトボールや空手には、東京五輪の追い風から一転、逆風が吹いた。