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【池田純 S-Businessの法則】「体験」の前では「財布のひも」がつい緩む

【池田純 S-Businessの法則】

「体験」の前では「財布のひも」がつい緩む

特集:
池田純 S-Businessの法則
池田純氏

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 先日、大相撲初場所を見に両国国技館を訪れました。日本古来の競技の現場には、意外や今後のスポーツビジネスのヒントが詰まっていました。

 印象的だったのが、お客さんを楽しませる「体験」の数々です。初めて知ったのは、国技館でおいしいちゃんこを食べられること。業者に委託したスカスカなものが出てくるだろうと高をくくっていたら、相撲部屋特製で具材たっぷり。場所ごとに担当部屋まで変わるといいます。

 入場券のもぎりを親方がしてくれたり、横綱白鵬が敗れた際には座布団が飛んできたり。ディズニーランドなど、一種のテーマパークに行ったかのような特別な空気を「体験」できました。

 「体験」。まさに今、マーケティングの世界で重要になっているキーワードです。もう“ハコ”を満員にするという概念は古くなっています。

 米国では大リーグ、レイズが本拠地の座席数を減らすなど、ダウンサイジングの時代に突入しています。ネットや技術の進歩で中継が充実すれば、競技自体はどこでも楽しめます。娯楽は多様化し、社会も人口減少の局面。観客動員記録を更新し続ける日本のプロ野球ですが、メジャー同様にそろそろ飽和状態になるでしょう。しかし、座席数を減らしても1席の価値を高めればビジネスとして成り立ちます。

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