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【五輪を語る 産経新聞特別記者・佐野慎輔】贈賄疑惑のJOC竹田会長「70歳定年」どう決断

【五輪を語る 産経新聞特別記者・佐野慎輔】

贈賄疑惑のJOC竹田会長「70歳定年」どう決断

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五輪を語る 産経新聞特別記者・佐野慎輔

 組織トップの引き際ほど難しいものはない。短ければやりたいことはできず、長すぎれば必ず規律は緩み空気はよどむ。

 任期を設け、定年制を敷くのは「権力必腐」を防ぐ自浄装置である。

 国際オリンピック委員会(IOC)会長の座に21年間君臨したファン・アントニオ・サマランチ氏を思い出す。

 オリンピックに、独占放送や1業種1社に限るスポンサー(IOCではパートナーと呼ぶ)契約を導入して瀕死(ひんし)のIOC財政を蘇生(そせい)。今日のオリンピック運動とIOCの繁栄を築いた。「オリンピック中興の祖」といっても過言ではない。

 民間資本導入による財政の安定により、競技大会を地上最大のイベントに育てた。一方、巨大化は開催都市の負担増を招き、招致をめぐる疑惑は絶えず続く。怪しげなコンサルタントが暗躍し、不正に手を染める一部委員も現れた。アスリートの間にドーピングが蔓延(まんえん)する要因でもある。

 すべてに、サマランチ氏が関与したわけではない。しかし、事態を招いたトップとしての責任は免れ得ない。

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