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【平成の真実(18)】平成17年12月25日「ディープが負けた有馬記念」

【平成の真実(18)】

平成17年12月25日「ディープが負けた有馬記念」

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当時のサンケイスポーツ紙面

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★担当厩務員・市川明彦は展開面に敗因「古馬は冒険できる」

 ディープの担当厩務員だった市川明彦は、敗北の瞬間を「“あぁ、負けたんだ…”とショックでした。落胆しました」と振り返る。

 無敗で3冠制覇を果たしての参戦。重圧は尋常ではなかった。前夜は中山競馬場の馬房近くで一睡もできず。「物音がしたら、サッと飛んでいきました。でも、ディープ自身は落ち着いたもの。精神力の強さは見習わなきゃいけないです」。

 世間の注目度の高さを肌で感じたのは菊花賞のときだ。京都競馬場の厩舎の横にある倉庫に、20メートルくらいのアドバルーンが置かれていた。そこには“ディープインパクト三冠おめでとう”の文字が。「絶対に負けない、というみんなの期待が本当にすごかった」。

 その菊花賞を制して迎えたグランプリ。愛馬の雰囲気は「悪い発汗も見られず、いつも通りのディープでした」。市川が敗因を見いだすのは展開面だ。「古馬と初対戦で挑戦する立場でしたが、人気的には横綱。本来の(後方からの)競馬をするしかありませんでした。それに対して、古馬は先んじようと冒険できます」。ハーツクライに騎乗したルメール騎手の奇襲が、まさにそれだった。

★来年度種付け料は4000万円 種牡馬としても期待に応える

 ディープインパクトは、桁違いの戦績から種牡馬としても注目を集め、その期待に応えている。初年度から4頭のGI馬を送り出すと、2年目には牝馬3冠やジャパンC連覇に加えてドバイシーマクラシックも制したジェンティルドンナを出して確固たる地位を築いた。海外GI勝ち馬も続々と登場し、今では海外の大馬主がディープとの種付けを希望して繁殖牝馬を日本に送り込むほど。来年度の種付け料は4000万円という高額だ。

  • ディープインパクト(手前)は、先行策に出たハーツクライをとらえきれず2着。デビュー8戦目で初黒星を喫した
  • ディープインパクトの有馬ウイークは大雪に見舞われ、池江敏行助手(左)、市川明彦厩務員も翻弄された
  • 第50回有馬記念成績
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