2018.11.10 19:51

独自の部活改革で日本一 生徒主導で「脱パワハラ」

独自の部活改革で日本一 生徒主導で「脱パワハラ」

 スポーツ界で暴力やパワーハラスメントなど不祥事が相次ぐ中、勝利至上主義の問題と危険性をテーマにしたシンポジウムが10日、東京都内で開かれ、生徒の自主性に任せて成長を促す独自の「ボトムアップ理論」で指導する広島県立安芸南高サッカー部の畑喜美夫氏が「体罰は指示待ちの人間をつくる。勝ち負けよりも大切なものは人間力の育成だ」と訴えた。

 畑氏は前任の広島観音高時代に全国高校総体で日本一の実績もある名指導者。「全体練習は週2回で90分ずつ。生徒が自ら考えることで効率性と成果も上がる。現場主導の部活改革で暴力やパワハラ問題も解決できる糸口になる」と述べた。

 1992年バルセロナ五輪の柔道女子銀メダリストで日本女子体育大学教授の溝口紀子さんは競技団体のガバナンス(組織統治)とスポーツ事故の再発防止策を説明。「満身創痍の選手が活躍する姿を美談として称賛する傾向があるのは危険」と指摘した上で「競技団体がモニタリングできる仕組みが必要で、勝利至上主義は誤った方向に行くと重大事故につながる」と警鐘を鳴らした。