2018.9.19 10:00(3/3ページ)

【科学特捜隊】アジア大会6冠MVP・池江璃花子、急成長の理由

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アジア大会6冠MVP・池江璃花子、急成長の理由

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マイケル・フェルプス

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 リーチが2センチ伸びた理由に懸垂を挙げた池江。「懸垂もそうだし、ウエートをすることでスタートからの全体的なスピードがついた。後半も落ちなくなった」と筋力アップがタイムの更新につながっていることを実感する。

★腕の長さにも注目

 腕の長さにも注目池江の進化をさらに後押しするのが腕の長さ。2年前より懸垂などのトレーニングで腕の長さが2センチ長くなり1メートル86に。池江の身長1メートル72に対するリーチの比率108%は五輪で23個の金メダルを獲得した水の怪物、マイケル・フェルプス(米国)の105%を上回った。

 野口教授は「手で水をかくことを力学的にみると、肩関節から末端(手)までの距離が長くなった分、支点となる胸や背中、中継点となる腕の筋への負担は大きくなる。長くなった腕を扱うには筋力が必要。それを使いこなすだけの筋力アップが実現した」と説明した。

★今後の池江

 東京代表として出場した福井国体を終え、今季の全試合が終了。調整中ではあるが、10月中旬にも東京五輪で最大のライバルとなるショーストレムと1週間から10日間ほど合同練習を行うため、トルコに出発予定。11月9-11日に東京辰巳国際水泳場で行われるW杯東京大会にも出場予定。

池江 璃花子(いけえ・りかこ)

 2000(平成12)年7月4日生まれ、18歳。東京・江戸川区出身。3歳で水泳を始める。中学新記録を連発し、15年世界選手権に中学生として14年ぶりに出場。16年リオデジャネイロ五輪はリレーを含む7種目に出場し、100メートルバタフライで5位。17年日本選手権では女子で史上初の5冠。18年アジア大会で6冠とし、日本女子初のMVP獲得。個人の長水路では5種目で日本記録を持つ。東京・淑徳巣鴨高3年、ルネサンス。1メートル72、56キロ。

  • パンパシの女子100メートルバタフライで日本新記録を出した池江はガッツポーズ。進化を証明した高校生最後の夏だった
  • アジア大会の女子400メートルメドレーリレー決勝でバタフライを泳ぐ池江。力強い泳ぎでライバルを圧倒した(水中撮影、共同)