2018.9.19 10:00(1/3ページ)

【科学特捜隊】アジア大会6冠MVP・池江璃花子、急成長の理由

【科学特捜隊】

アジア大会6冠MVP・池江璃花子、急成長の理由

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パンパシの女子100メートルバタフライで日本新記録を出した池江はガッツポーズ。進化を証明した高校生最後の夏だった

パンパシの女子100メートルバタフライで日本新記録を出した池江はガッツポーズ。進化を証明した高校生最後の夏だった【拡大】

 科学的なアプローチでスポーツに斬り込むサンケイスポーツ東京発刊55周年企画「科学特捜隊」の第18回は、さきのジャカルタ・アジア大会でアジア女子と日本選手の1大会最多記録の6冠を果たし、MVPに輝いた競泳女子の池江璃花子(18)=ルネサンス=を特集する。日本水泳連盟科学委員で、日大文理学部の野口智博教授(52)が得意種目の100メートルバタフライを分析。2020年東京五輪で金メダルが期待される18歳の急成長の理由とは-。 (取材構成・角かずみ)

 泳ぐたびに自身の日本記録を更新する。池江は今夏に東京・辰巳で開催されたパンパシフィック選手権の100メートルバタフライで、今季世界最速の56秒08をマークして金メダルを獲得した。18歳は世界の頂点を狙えるスイマーに急成長した。

 日本水泳連盟科学委員で日大文理学部の野口教授は池江の進化を分析する中で、前半50メートルに着目する。ここ2年で前半のストローク(水をかく)数に変化がないにもかかわらず、タイムが1秒09伸びている。その要因をピッチ(1ストロークにかかる時間)が速くなっているからと分析した。

 「通常ならピッチが上がれば、泳ぎが小さくなってストローク数も増える。池江は筋力がついたことで、大きく泳ぐ本来の良さを失わずに、ピッチだけを上げることに成功した」

 2016年の日本選手権。池江は前半50メートルを19かき、26秒98で折り返し、後半は23かきで57秒71をマーク。一方、自身のベストタイムをたたき出した今夏のパンパシは前半を19かき、25秒89で折り返すと、後半は24かきで56秒08。前半50メートルだけを見れば、ストローク数はともに19で変化がないが、タイムは1秒09も伸びている。

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  • アジア大会の女子400メートルメドレーリレー決勝でバタフライを泳ぐ池江。力強い泳ぎでライバルを圧倒した(水中撮影、共同)
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