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戻ってきた稀勢の粘り!1年半ぶり連勝発進で史上7位の幕内通算706勝達成/秋場所

戻ってきた稀勢の粘り!1年半ぶり連勝発進で史上7位の幕内通算706勝達成/秋場所

特集:
稀勢の里
貴景勝の引き寄せをこらえる稀勢の里(左)

貴景勝の引き寄せをこらえる稀勢の里(左)【拡大】

 立ち合いは右足から踏み込んだ。それでも、1月の初場所で敗れ2連敗中の相手に押し込まれて土俵際まで後退。その瞬間、貴景勝のいなしに大きく体勢を崩し、前へつんのめった。8場所連続休場、直近3場所全休明け。足はばたついたが、まわしの位置は乱れず腰はしっかり座っていた。自身を救った下半身の粘りに「集中してやった」「(一番、一番に)集中してやっていく」。発した言葉は「集中」という単語だけだった。

 昨年3月の春場所で横綱として初めて土俵へ立って在位10場所。これまで本場所の土俵で46度、横綱土俵入りを披露しているが、この日の土俵入りは1分21秒と所要時間は自己最短となった。237日ぶりの白星を挙げた初日の土俵入りも1分22秒で自己最速(過去2度)と並んでいたが、それを更新した。

 稀勢の里の土俵入りは昨年11月の九州場所以降、1分20秒台で定着。実験心理学ではこうした動作には「時間評価」の心的時計があるといわれ、体内の代謝が良好で活発な状態あれば心的時計は速く進む、という。

 この白星は、元横綱武蔵丸と並び歴代7位で現役2位となる幕内通算706勝目。「すべてを懸ける」と口にして、進退をかけた正念場の土俵。体は動いているか、との問いに横綱は「うん」とうなずいた。

 八角理事長(元横綱北勝海)は「最後はよく残った。気迫というより残すんだ、という必死さだろう。ああやって残そうという気持ちが大事。残していけば(相手が)崩れていくものだ」。この先、体に心が重なっていけば、記録はまだまだ伸びていく。 (奥村展也)

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  • 稀勢の里は貴景勝のいなしで大きく体が泳いだが、右足一本で徳俵に残ると、のど輪をこらえて逆転の突き落とし。初日から2連勝とし、館内をほっとさせた(撮影・今野顕、高橋朋彦)
  • 俵に足をかけてこらえる稀勢の里(左)
  • 貴景勝(右)の攻めをかわす稀勢の里
  • 立ち合いで貴景勝(右)と激しくぶつかる稀勢の里=両国国技館
  • 稀勢の里は突き落としで貴景勝に勝った=両国国技館(撮影・高橋朋彦)
  • 勝った稀勢の里=両国国技館(撮影・今野顕)
  • 豪栄道(左)が寄り切りで玉鷲を下す=両国国技館
  • 逸ノ城(左)を攻める高安。押し出しで下す=両国国技館
  • 白鵬は上手出し投げで勢に勝った=両国国技館(撮影・今野顕)
  • 6場所以上連続休場した横綱と復帰場所の成績
  • 稀勢の里・横綱昇進後の成績
  • 大相撲・幕内勝利数10傑