2018.8.25 12:38

金メダルの井上大仁「めっちゃ、ひやひやした」 暑熱対策が実を結ぶ/アジア大会

金メダルの井上大仁「めっちゃ、ひやひやした」 暑熱対策が実を結ぶ/アジア大会

特集:
アジア大会
1位でゴールし日の丸を手に笑顔の井上大仁=ブンカルノ競技場(撮影・松永渉平)

1位でゴールし日の丸を手に笑顔の井上大仁=ブンカルノ競技場(撮影・松永渉平)【拡大】

 ジャカルタ・アジア大会(ジャカルタ25日、ブンカルノ競技場発着) 男子マラソンの井上大仁(ひろと、25)=MHPS=が2時間18分22秒で、1986年ソウル大会の中山竹通以来、日本男子32年ぶりの金メダルを獲得した。

 2位のエルアバシ(バーレーン)とはタイム差なし。競技場内のホームストレートまでもつれた大接戦でわずかに先着し、「めっちゃ、ひやひやした。怖かった。(力を)ないところまで引きずり出すしかなかった」と胸をなでおろした。

 高温多湿の気候を考慮し、午前6時(日本時間8時)に号砲が鳴った。スタート時の気温は28度で、湿度は88%。市街地の周回コースで争い、井上は序盤から先頭集団につけた。

 ペースメーカーは不在。前半を1時間10分32秒で折り返すスローペースで、日本歴代4位の2時間6分54秒の自己記録を持つ実力者は37キロ過ぎにトップへ。2014年仁川大会の1万メートルで金メダルを獲得したスピード自慢のエルアバシとのつばぜり合いを制した。

 5キロごとに設けられた給水場では10キロ以降に保冷剤を備え、右手と左手で交互に握りしめて走って体を冷やした。ユニホームの腹部と背部には無数の穴を空け、通気性を維持。自らのアイデアで講じた暑熱対策が実を結んだ。

 日本男子としては1988年ソウル、92年バルセロナ五輪と2大会連続で4位入賞した中山竹通以来、8大会ぶりの戴冠。「勝負に勝てたこと、偉大な先輩を追いかけてここまで来られたことはプラスになる。自分の勝ちパターンの一つの引き出しができた」。気象条件が酷似する2020年東京五輪の試金石での好走は、25歳の若武者の糧となる。

  • 1位でゴールする井上大仁=ブンカルノ競技場(撮影・松永渉平)