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【科学特捜隊】7週間で11キロ!プロボクサー驚異の減量作戦、小原王座奪回に密着

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7週間で11キロ!プロボクサー驚異の減量作戦、小原王座奪回に密着

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減量を開始した試合6週前の小原

減量を開始した試合6週前の小原【拡大】

 「体脂肪で5・5キロ、水抜きで5・5キロ落とす」と計算を立てる小原は身長1メートル78、試合7週間前の減量開始時で77・3キロ。ウエルター級のリミットは66・6キロだ。

 水抜きで落とす重さと同じ水を1日5~6リットル飲む。この作業が重要で、体にたっぷりの水分を保持しないと、水抜きを成功させられないからだ。汗や尿などで体外に排出される分もあるが、小原は筋肉中の水分率を平均とされる20%より2割以上も多い約25%を維持する。

 一方で体脂肪を落とすため、食事は鶏胸肉、野菜など高タンパク、低脂肪が中心で炭水化物も口にするが、ラーメンなどの脂肪分の高いものは厳禁。ジムワークなどの有酸素運動で体脂肪を燃焼し、1日の摂取カロリーを基礎代謝以下に抑えれば「食事と運動で71キロまで落ちる」という。

 実際、計量前日の体重は71・2キロだった。あとは水抜きを実践するだけだ。午後からサウナスーツを着て30分走り、15分のエアロバイク。夜にジムで縄跳び30分、サンドバッグ打ちを9分。これで筋肉からの水分が一気に抜け、65・4キロとリミットを切った。このため、前夜も少量のおかゆ、水をとれた。

 「水抜き」を採用したことで肉体的、精神的なストレスが激減し、1度も減量に失敗していない。「緻密な知識、計算が必要だし、最後までそれを実践できなければ何の意味もない」。科学が進歩してもボクサーとしてのプライドがなければ、リミットまで体重を落とすことはできない。

★NO MORE失格

 今年に入って、計量での体重超過が続出している。国内では7件の計量失格が起きたが、これは過去最悪の数字だ。世界戦は3月のルイス・ネリ(メキシコ)、4月の比嘉大吾(白井・具志堅)の2件。いずれもテレビ中継の事情もあり、試合が強行されている。世界戦以外は日本ボクシングコミッションの方針で、試合は原則中止となる。

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