2018.8.3 17:23

日大・田中理事長が声明文で約束「来シーズンまで待つという選手がいれば、出場ができるように最大限の支援」/アメフット

日大・田中理事長が声明文で約束「来シーズンまで待つという選手がいれば、出場ができるように最大限の支援」/アメフット

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日大・田中英寿理事長

日大・田中英寿理事長【拡大】

 関東学生アメリカンフットボール連盟から、悪質な反則問題で公式試合出場資格の停止処分を受けた日大は3日、田中英寿理事長(71)が大学の公式サイトで声明を発表。「残念な事態を招いたのは、すべて我々の責任」と一連の騒動について謝罪した。この問題で公式の場に出ていない田中理事長がコメントを出すのは初。以下は声明の全文。

 アメリカンフットボール部の反則タックルをめぐる問題について、調査をお願いしていた第三者委員会から7月30日に最終報告書を受け取りました。一読して、わたくしの心に突き刺さった一言があります。「日大において学生ファーストの精神が見失われていた」

 それは、鋭い痛みでした。もとより、大学の基本理念は「学生第一」であります。本学も例外ではありません。だが、長い歴史の中で、おろそかになっているという極めて厳しい指摘です。大学を代表し、統括しなければならない立場にあるものとして、これ以上、心に響いた言葉はありませんでした。

 反則タックルから始まった一連の出来事を顧みれば、すべての根底には、「忘れられた学生ファーストの精神」があったと思います。理事長として、この指摘を受け止め、深く反省し、改めて学生ファーストの精神に立ち返って今後の大学運営を行っていくことを、学生諸君、保護者の皆様に宣言いたします。教職員の皆様も、わたくしの決意を受け止め、行動していただきたい。

 第三者委員会は、アメリカンフットボール部の前監督とコーチによる反則行為の指示があったことを認定しております。誠に遺憾というだけでは、済まされない行いだったと思います。関西学院大学アメリカンフットボール部の関係者、反則タックルによってけがをされた選手、保護者、反則するよう指示を受けた本学の選手と保護者に対し、深くお詫びをいたします。さらに、関東学生アメリカンフットボール連盟、他大学のアメリカンフットボールチーム関係者、アメリカンフットボールに関わる多くの方々に不安とご迷惑をかけたことを重く受け止め、深く謝罪をいたしたいと思います。

 報告書の中では、あるまじきことか、元理事でアメリカンフットボール部のOBによる口封じがあったことが示されています。いかなる理由があろうとも、断じて許されないことです。なぜこんな卑劣な行為があったのか、驚愕と激しい怒りがこみ上げました。二度とあってはならないことです。

 関東学生アメリカンフットボール連盟は、本学が提出したチーム改善報告書では不十分として、出場停止の処分解除はできないとの決定を下しました。その結果、本学アメリカンフットボール部の4年生は、最後のプレーをする大切な機会を失うことになりました。学生諸君には、誠に申し訳ないというしかありません。この残念な事態を招いたのは、すべて我々の責任です。もし、来シーズンまで待つという選手がいれば、出場ができるように最大限の支援をすることを約束します。

 関東学生アメリカンフットボール連盟の決定書は、「理事長が組織改革は必ずやり遂げるとの強力なメッセージを発していれば、印象は違ったものになったであろう」とまで言いました。第三者委員会も、「この件は教学だけの問題に止まるものではない」と理事長の責任に、結論で触れました。私はこれらの言葉を、心に深く受け止めました。

 日本大学は多くのやらねばならない課題、宿題をいただきました。競技部へのガバナンス強化が柱です。保健体育審議会の組織改革を急ぎ、日大競技部を新しい姿に変えていく。こうした努力のなかで、アメリカンフットボール部は「強くたくましい、フェアプレーのお手本となるチーム」として再生していくことになります。いかねばなりません。

 大学運営のトップである理事長として、教学のトップである学長と歩を一にして、これらの改革に取り組んでいく覚悟です。そのことにより、耳を大きくし、より広く意見を聞き、自由闊達で開かれた大学を目指します。

 日本大学は来年、創立一三〇周年を迎えます。今回の事件では数々の不手際、対応の遅れから社会問題となり、日大の信頼を大きく損ないました。このようなことは二度と繰り返さないことを誓い、この教訓を踏み台に日大再生を進める覚悟です。

                  ◆

 日大については5月の関学大との定期戦で起きた問題で、関東学連が同月末、内田正人前監督(62)や井上奨(つとむ)前コーチ(30)から悪質な反則の指示があったと認定。両氏を除名処分とし、日大には来年3月末までの試合出場資格停止処分を科された。

 日大側はリーグ戦出場を認められるための改善報告書をまとめ、7月末の期限までに提出。処分を解除を求めたが、7月31日に行われた関東学生連盟の臨時理事会で処分を解除されないいことが決まり、日大は秋のリーグ戦に出られないことが確定した。

 チームはすでに新監督して7人の外部有識者による選考委員会から選ばれた橋詰功氏(55)が就任し、指導陣を一新された。