2018.8.3 18:05

“奈良判定”は「雰囲気の圧力」 ボクシングA級審判が証言

“奈良判定”は「雰囲気の圧力」 ボクシングA級審判が証言

 日本ボクシング連盟の不正疑惑で、現役のA級審判員が3日、山根明会長が試合で奈良県の選手に有利な判定が下されるよう圧力をかけていたとされる“奈良判定”について証言した。かつて奈良県連盟会長を務めた山根氏は直接的な指示は出さないが、同県の選手を勝たせないといけない雰囲気を醸成するという。

 例に挙げたのは、2015年の全日本選手権のバンタム級決勝前に行われた審判員ミーティング。国際大会も経験している別の審判員が、奈良県の選手の対戦相手のシャドーボクシングを模して「今の国際ルールではこういう選手は勝てない」と指摘した後、山根会長が「(相手選手は)海外でチャンスを与えてきたが、結果を出していない。世代交代の時かな」とつぶやいたという。

 別の大会で奈良県の選手に負けをつけた審判員を、山根会長が厳しく注意する光景も目撃したという。

 このA級審判は「会長は、俺は指示していない、審判が勝手にやっていると言うと思う。確かに奈良の選手を勝たせろという言葉はない。強要はしなくても、雰囲気をつくる。それが奈良判定」と説明した。

 こうした空気になると「(微妙な判定をしないで済むように)奈良の選手に明確に倒してほしいと思ってしまうのも事実」と複雑な胸中を明かした。