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【乾坤一筆】アメフット悪質タックル問題 スポーツの倫理観が否定される方向に向かうことはあってはならない

【乾坤一筆】

アメフット悪質タックル問題 スポーツの倫理観が否定される方向に向かうことはあってはならない

特集:
アメフット
ベテラン記者コラム・乾坤一筆
関西学院大学との定期戦での反則行為問題で、日本大学アメリカンフットボール部の内田正人前監督(右)と井上奨コーチが23日に会見を行った

関西学院大学との定期戦での反則行為問題で、日本大学アメリカンフットボール部の内田正人前監督(右)と井上奨コーチが23日に会見を行った【拡大】

 日大アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で、23日夜に内田正人前監督、井上奨コーチが会見。その前日、タックルした当事者の宮川泰介選手が会見した内容に真っ向から反論し、否定した。真実はどこにあるのか。

 感情論は排さなければいけないが、まなじりを決して会見に臨み、言葉の一つ一つに説得力があった宮川選手に対し、指導陣のそれは歯切れが悪く、不透明感がぬぐえなかった。

 この問題における最大の懸念は、スポーツの、それもオンザピッチでの現象に、司直の判断が加えられるかもしれないということだと思う。警察も難しい捜査を強いられるが、その結果“クロ”とされれば、アメフットと同じようなコンタクトスポーツのラグビーなどはもちろん、足元を“けずる”サッカー、硬式野球での死球などにも監視の目が注がれてしまうのではないか。スポーツの倫理観というものが否定される方向に向かうことは、絶対にあってはならない。

 かつての早大ラグビーの総帥、故大西鐵之祐氏が名著「闘争の倫理」でこう述べている。

 「ぼくが闘争を、教育上いちばん重要視するのは、ラグビーなんかで試合中に、こいつをのばして、頭を蹴っていったら勝てるというときに、そこで、待てよ、それは悪いことだと、二律背反の葛藤を自分でコントロールできること。それがスポーツのいちばんの教育的価値じゃないかと感ずるんです」

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